リーティアの隙あらば音楽語り

サブカル系音楽を中心に自分が気に入ったものを布教するだけのブログです

「同人音楽」、実はすごいよって話

こんにちは!

やっぱり一度記事が伸びると「伸びる記事を書きたい!」っていう欲が出てくるんですよね。それで、何かいいネタないかなーなんて思って考えてたんですけど、ちょうどいい感じで紹介したい題材があったので。ちょっと今回は面白い内容になるかも...?(自分でハードルを上げてくスタイル)

 

突然なんですけど、 M3 っていうイベントを知ってますか?

まあ、簡単に言うと、音楽のコミケみたいなものです。主に趣味で音楽活動をしている一般の人たちが参加して自作のCDを販売するっていうイベントで、東京の流通センターで春と秋の年2回やってる即売会なんですね。

 

「素人が作ってる音楽なんてどうせ大したことないんでしょ?」

 

なんて思った方。まず始めに断言すると、そんなことはないです。今回はそんな「同人音楽」、いわばアマチュアが作る音楽の魅力を自分なりに書いてみたいと思います。その中でフォロワーさんがやってる活動の宣伝なんかも出来たらいいかなって感じで。

 

 

同人音楽、どんな魅力があるの?

同人音楽の魅力。一言でいえばズバリ、

"形式にとらわれない、自由な発想の音楽"

っていうところだと思います。プロの音楽っていうのは必然的に売上っていうものがついてきちゃうので、「売れる音楽」を書かないといけない。となると、自分を前面に押し出すような挑戦的な曲っていうのはどうにも一般聴衆には受けが悪いのでなかなか書けないんですよ。これがアイドルのコンペとかだと尚更ですね。最近だと前に書いたみたいな一人のプロデューサーの手で実験的な音楽を展開するようなアイドルも登場してはいますけど、基本的にはアイドルソングってわかりやすい曲が受けちゃうんですよね。AKBみたいな。となるとどうしてもある程度「形式」にとらわれたものになっちゃう、ってことなんですね。

同人音楽はそこが決定的に違うわけです。つまりは「自分を知ってもらう」っていうことを利益以上に大切にしているんですね。自分を知ってもらう、つまり印象に残るためにはインパクトのある曲を作る必要があります。その中で、意表を突いたコード進行の曲だったり、メインストリームにはほとんど現れないような前衛的なジャンルの曲がどんどん出てくる。そこがやっぱり同人音楽「聴いてて楽しいな」って思う部分じゃないかなって個人的に思ってます。

同人音楽がこうやって自由でいられる理由はもう一つあるんですね。それが「聴く側も大の音楽好き」だってことです。それはそう。基本的にアマチュアが作った曲を金払って聴こうなんて人間はよほどの物好きか、自分も作ってるっていう人くらいしかいないですからね。そうした人たち向けに曲を作るとなると必然的に前衛化していきます。結果として、既存の枠から解き放たれた高度な音楽がどんどん出てくる、というわけなんです。

 

同人音楽から商業音楽へ!

日本でこの同人音楽が大きく注目されたのはVOCALOIDの登場がとても大きいです。元々ニコニコ動画における非営利の活動として始まったものから次第に注目を浴び、当時ボカロPとしてアマチュアで曲を書いていた人たちがどんどんプロになっていったんですね。同人である程度やりたい放題曲を作っていた人たちがプロになっていったことで、J-POPはその前後で一変しました。これについてTwitterで言われていたことがボカロネイティブ世代が大人になったことで技巧的な曲が受けるようになった」ってことなんですね。もうこれは米津玄師(ハチ)というボカロ出身のアーティストが業界を席巻してしまったことからもそうなんですけど、その後に登場したKing GnuOfficial髭男dismといった存在も10年ほど前まではまず見なかったような複雑なメロディやコード進行を組み込んできてるので、商業音楽が同人音楽に近づいた、というのは一定の根拠はあるような気がしますね。

アニソンなんかは普通のJ-POP以上にその気が強いです。アニソンクリエイターって「自分が書きたいものを書く」っていう風潮が普通のJ-POPに比べて強い気がするんですね。そこが大きな魅力なんですけど。っていうのも最初と最後の89秒でいかに印象を残すかっていうのがアニソンの重要なポイントなので、その点で僕はアニソンと同人音楽は似てるんじゃないかと思うんですよね。実際にM3に曲を出展している人もかなりアニメオタクが多くて、アニソンに影響されている作品も多くあります。さらに実力を持ったボカロPが多くアニソンに進出してきたことでそれまでアニソンを中心に活動していたクリエイターと相互に影響し合ったことで、よりアニソンと同人音楽は近しい存在になっていったんじゃないかっていうのも一理あります。supercellのryoさん、kzさん、堀江晶太(kemu)さんといった人たちは今やアニソン界ではかなり強い存在になって影響力を及ぼしてますし。

 

☆実際に同人音楽を聴いてみよう!

さて、同人音楽について一通りの考察を終えたところで、今度は実際に彼らがどんな曲を作っているのか、去年のM3で購入させていただいたサークルさんの作品を一部紹介させていただこうかなと思います。

 

Why don't you eat MONACA? / MOタク

 

最初に紹介するのはこちら。MOタクとは「MONACAのオタク」の意味で、神前暁さん田中秀和さんといった有名クリエイターが多数している音楽制作会社MONACAのオタクで結成されたサークルで、僕のフォロワーさんもたくさんここに所属してたりしてます。宣伝じゃんこれ。MONACAのオタクということで、MONACAっぽい曲を売りに販売された全13曲のアルバムです。音作り、コード進行どこを取っても商業音楽に引けを取らないクオリティの楽曲なのでクロスフェードだけでもぜひ覗いてみてくださいね!

さらに!

今年もMOタク出展します!

前作よりさらにレベルアップした楽曲が聴けちゃいます。なんと僕がヴァイオリンで参加した楽曲も1曲収録されちゃってます、ぜひ当日会場にお越しください!完全に宣伝じゃないか!!!!!!

 

星の行きつく先 / 綾倉盟

こちらも秋のM3でブースにお邪魔させていただいたサークルの作品で、「ときも」さんと「すずやみ なと」さんの2人で制作されたEPです。こちらは堀江晶太さんの曲がお好き、ということで、全体的に彼に対するリスペクトを感じる楽曲が多いです。1曲目の「連星ストーリー」なんかはまさに堀江晶太楽曲ではお馴染みのハーフディミニッシュの使い方がなされていて、堀江氏の曲をよく聴く身としてはとても好みの楽曲でした。2曲目の「Stellar Factory」は疾走感溢れるナンバーですがピアノが絶妙に甘酸っぱさを演出していて、本当にアマチュア?って思うくらいの仕上がりです。

 

I Re:s / MisoilePunch

 

3つ目に紹介するのはこちら。MisomyL(みそみぃる)さんとPonchi(ぽんち)さんによるユニット、MisoilePunch(ミソイルパンチ)です。この2人、もう既に音ゲーなどへの楽曲提供をこなしていたりと活躍されています。すごい。。。このEPに収録されている曲も全体としてシンセサイザーを活用した高bpmの曲が多く、とても勢いのあるアルバムです。個人的に気に入ったのは5曲目の「DisXloss」。男女の高音ボーカルのぶつかり合いで、アニメのOPのような熱量のある曲です。通販もやってるそうなのでよければ調べてみてくださいね!

 

☆プロも同人音楽に参加することがある!

ここまで「アマチュアの音楽」として同人音楽を紹介してきましたが、なんとプロも「同人音楽」というフィールドで曲を出すことがあるんですね。その一例として「MEGAREX」という音楽レーベルを紹介しようかと思います。このレーベルは主にFuture Coreを作るトラックメイカーが所属していて、主なアーティストにlapix(ラピス)さん、PSYQUI(サイキ)さん、Mameyudoufu(まめゆどうふ)さんといった人たちがいます。日本のエレクトロミュージックの中でもとりわけ強烈なサウンドが持ち味で書くアルバム非常にクオリティが高いです。さすがプロ、って感じですね。このMEGAREXが出しているアルバムの中でFUGENE(フュージェネ)っていう作品があるんですけど、今回のM3でその第4弾が発売されます。

こちらがそのクロスフェードです。みんな聴いて!ほんとにすごいから!

 さらに今回MEGAREXは3枚のアルバムをM3で販売するそうなんですけど、ここではそのうちもう1つ紹介したいと思います。FUGENEと比較するとこっちはChill outな雰囲気のアルバムなのかな?よくわかんないんですけど、こっちも強い曲のオンパレードなこと間違いなしなのでぜひXFDチェックしてみてください!

ちなみにMEGAREX、過去作は全部サブスク配信されてるので聴けます。気になった人はぜひに!

 

 

 

 

 

さて!今回の記事どうでしたか!読み応えあるものになってたでしょうか???

はっきり言っちゃえばほぼ宣伝目的でこれを書いたと言っても過言ではないですが...。要は同人音楽をアマチュアが作った音楽だからって言って侮るのは大間違いなんです。さっきも言った通りアマチュアが作った音楽に金を払おうなんて人はよほどの物好きしかいないんですけど、そんな物好きがこの記事で1人でも増えてくれたらすごく嬉しいなって思いますね。そもそもこれを読んでくれるような人は物好きだと思いますが...。

 

そしてそして!この記事に興味を持ってくれた人、M3にぜひ足を運んでください!

ここで紹介したもの以外にもたくさんのサークルがこの日のために音楽を作ってきています。試聴ブースなんかもあるので聴くだけでも楽しめるよ!そして!来てくれるよって人へ!

E-16aね!!!!!!!!

ぜひMOタク「Why don't you eat MONACA? Vol.2」をよろしくお願いします!!!

以上、宣伝でした!ではではこの辺で。次回を楽しみにしてくれる人、いたらまた読んでね!