リーティアの隙あらば音楽語り

サブカル系音楽を中心に自分が気に入ったものを布教するだけのブログです

電音部シブヤエリア ~渋谷クラブ文化×VTuber音楽の1つの"解答"~

お久しぶりです!!寒くなってきましたね。

 

ついに!!!

電音部シブヤエリア来ましたね!!!!!!!

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1ヶ月待ったからな... 僕がVTuberの(主に音楽方面ですが)オタクをやっていることもあってシブヤエリアは最推しになるだろうと思ってたんですが、焦らされに焦らされたら11月になってましたよ。ほんとに...

で、その出来栄えはどうだったか?という話ですが、まあ言ってしまえば、

本当に、ただただ最強だった――――

いやまぁ、当然の結果なんですけど。残ってるコンポーザーがラスボス勢揃いだったうえに持つ力を余すことなく発揮しちゃったらそりゃ最強が生まれますよね、っていう話でした。

そして、何と言ってもこのエリアはVTuberがキャストを務めるという点でも、大きく注目されたエリアでした。VTuberが最強という図式、なかなかに疑問を感じた方も少なくはないんじゃないかと思います。今回はその、どうしてVTuberを起用するエリアが最強扱いなのか?というのも色々な方面の皆さん、VTuberのオタク各位にも知ってほしいな~と思うんですね。単なるタレント起用...っていうわけではないんです。実はVTuberとクラブカルチャーは密接な関係を持っていて、それを見越したうえでのVTuber起用、つまりタレント起用などとは全くの真逆で、むしろ本格的にクラブカルチャーを展開していくという意思の表れくらいのものだと思うんです。楽曲解説に入る前に、VTuber起用の裏にある意図について考察してみたいと思います。どうぞよろしくです。

 

 

★一体どのようにVTuberが「最強」なのか?

VTuberの音楽的バックグラウンド

電音部のキャストはそれぞれアイドル、声優、VTuberという3つのフィールドからそれぞれ起用されてるんですけど、なぜこのような形態になったかというと、単なるタレント起用としてだけではなく、電音部がそれぞれの持つ音楽的なバックグラウンドを重要視しているからではないかと思うんです。この3フィールド、それぞれ方向性は違えど新しい音楽の鉱脈として注目されているんです。アイドルであればその昔ならPerfumeがクラブミュージックの道を切り開いたほか、今だったらオルタナティブ、マスロックといった前衛的なサウンドを展開するグループがどんどん表に出てきている印象があります。Maison book girl(ブクガ)だったり、惜しくも解散してしまいましたがsora tob sakanaだったり。声優だとシティポップのリバイバルが急速に来てる感じがします。代表的なものとして早見沙織さんだったり、最近では降幡愛さんが80年代歌謡曲で固めたEPをリリースしたことなんかも話題になりました。で、VTuberがどういう方面に音楽が発展してきたかというと、その大きな流れの一つとしてあるのが

クラブミュージック なんですね。実際に電音部というコンテンツの中にもコンポーザー側にもVTuberが2人いるほか、その他のコンポーザーでも実に16人中13人がVTuberへの楽曲提供経験を持っているんですね。VTuberという界隈は今まさに、優秀なトラックメイカーがインターネット出身者からメジャーのアーティストまで様々な方面から集結してきていて、もはやクラブカルチャーを見るうえで絶対に無視できない存在になっているんです。そういった流れを踏まえれば電音部というクラブミュージックを扱うコンテンツの中にVTuberが参加している、というのは何も不思議ではない、というよりはっきり言って当たり前で、最強の一角を担っているのも頷けるはずです。VTuberは持っている音楽的バックグラウンドの性質から、特化したクラブサウンドを歌わせるという点では間違いなく最も適した人材だと言えるんじゃないかと思います。

 

☆なぜ、VTuberでクラブサウンドが発展したのか?

この点に関しては、憶測の域を出ないところですが。ひとつはVTuberという、ある種サイバーパンクなイメージを持たれる存在に、クラブサウンドの世界観が合致していたこと。VTuberのパイオニアの1人であるKizuna AIは初オリジナル曲「Hello, Morning (Prod. Nor)」から以降もYunomi、TeddyLoid、☆taku takahashiといったEDM界の実力派を迎え音楽を展開したのはこの要素が強いんじゃないかと思います。次に、VTuberという姿の性質上、生の現場の機会が限られてくるので、クラブミュージックという形態でDJに使ってもらうことで知名度を上げる狙いもあったのではないかと。この点に関しては現在かなり軌道に乗りつつあると思います。VTuberのクラブ、通称Vクラはアニクラ、ボカクラと並ぶ勢力になりつつあり、相互利益としても機能を果たしています。こんな感じで、クラブサウンドVTuberというフィールドの実情を踏まえるとかなり流行る要因はあったんじゃないかと思っています。

もちろん、VTuberの音楽がそうしたものばかりではなく、ごく一部のムーブメントにすぎないということは言っておきます。マスロック、ジャズ、エレクトロニカなど、様々な分野に拡張を続けているのが昨今のVTuber音楽です。あくまでアイドルや声優などの他フィールドとの比較の上での話と思ってもらえると幸いです。

☆渋谷ネットクラブ文化とVTuber

電音部は主にシブヤエリア・ハラジュクエリアを中心にインターネットから活躍の場を広げたコンポーザーを多く起用しているんですが、そうしたトラックメイカー達の活動の拠点となっているのが渋谷にある”clubasia”というクラブです。電音部のトラックメイカーも多く参加する同クラブの代表的なイベント「暴力的にカワイイ」などを筆頭に積極的に新しい文化を受け入れているクラブで、VTuberもその一つです。一例としてバーチャルパフォーマー「星宮とと」などがありますね。今やすっかりインターネットクラブのアンセムと化した「ネオンライト」の他、バーチャルという形でクラブでのライブを行うなど、もう既にここではVTuberという存在そのものがカルチャーの一部分として定着しつつある節があります。また、そうしたコンポーザーがVTuberに提供した楽曲の中で、実際にクラブシーンで高く評価され、現場を揺らしている楽曲も多く存在しています。そうした電音部コンポーザーが制作したVTuber楽曲の一部を紹介してみたいと思います。

 

ネオンライト (feat. 星宮とと) - TEMPLIME

lryics & composed by TEMPLIME


ネオンライト 星宮とと×TEMPLIME

 

Girly Cupid - Marpril

lyrics & composed by PSYQUI


PSYQUI feat. Marpril - Girly Cupid

 

MASAKARI - 朝ノ瑠璃 & 朝ノ茜

lyrics by tamu composed by Aiobahn


【MV】MASAKARI / 朝ノ瑠璃&朝ノ茜【VirtuaREAL.01】

 

Augmentation (feat. Moe Shop) - KMNZ

lyrics by KMNCREW composed by Moe Shop


Augmentation (feat. Moe Shop) / KMNZ [Official Music Video]

 

ちなみにこの「暴力的にカワイイ」、この度11月21日、国内最大のクラブ「ageHa」での開催が決定しました!!!シブヤエリアからもPSYQUIさん、KOTONOHOUSEさん、YUC'eさんが出演するのでここでの楽曲初お披露目がありそうですね。めちゃくちゃ楽しみだ...

 

さて、クラブミュージックというフィールドとVTuberが深く関わっていて、「最強」のエリアへの起用も納得してもらえたところなんじゃないでしょうか。そんな解説を踏まえたところで、シブヤエリアの"最強の"楽曲たちを見ていきましょう。

 

★シブヤエリアについて

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シブヤエリア。満を持して登場した最強エリアですね。

ここにキャンパスを持つ帝音国際学院は創設十数年の「歴史を誇る」強豪校。十数年で歴史を誇ると言われている辺り、クラブカルチャーがこの世界においてはまだまだ黎明期の段階にあるということが見て取れますね。最強というだけあって、アキバのアイドルポップ×電子音楽やアザブのシティポップ的アプローチとは異なるまさしく本格派のクラブミュージックがこのエリアの最大の特徴です。他のエリアでは聴けてこなかった、「正面から叩き割る」ようなサウンドをここではじっくり堪能することができます。

担当するコンポーザーはPSYQUI、Aiobahn、YUC'e、KOTONOHOUSE。まさしく"最強"の手札はここに揃ったといった感じですね。インターネットを通して渋谷のクラブカルチャーを追ってきた僕らからすれば垂涎の面子です。今回は各楽曲の考察に加えて、コンポーザー1人1人の解説もしていきます。渋谷サウンドの沼にズブズブ嵌ってもらえたら嬉しい限りです。

 

Shining Lights (feat. PSYQUI) - 鳳凰火凛(CV. 健屋花那)

作詞・作曲・編曲:PSYQUI 再生時間:3分27秒

☆コンポーザーについて

PSYQUIさん。おそらくは今回の18組のコンポーザーの中で最も「最強」に近い音を鳴らすトラックメイカだと思われます。EDM系レーベル「MEGAREX」などで活躍する国産Future Coreの第一人者であるほか、GarageやFuture Houseなど多彩なEDMジャンル、ひいてはバンドサウンドもこなせる凄腕です。そんなPSYQUIさんの最大の武器はバンドで培った経験をそのまま落とし込んで作る強烈なベースドロップ。打ち込みにアクセントとして生のベースを入れることで「治安が悪い」と称される独創的なサウンドを構築しています。この技を感じてもらえるのが先程紹介した「Girly Cupid」の他、Suchさんをボーカルに迎えた「Eyes on me」。2分14秒という短さでありながら、電撃のような疾走感を持つサウンドで圧倒してきます。


PSYQUI - Eyes on me feat. Such (Official Video)

☆曲の感想

まさに、これぞクラブミュージックだ!!!と言わんばかりの王道PSYQUIサウンドで恍惚としてしまいましたね。本当の意味でここまで「強い」曲は電音部ではこれが初めてかもしれません。得意のFuture Coreを絶対的な軸として据えつつも、ゲームの効果音のようなチューンを取り入れたり、ドロップ後のブレイクでは若干のイノタクさんリスペクトを感じるシンセのアルペジオを入れてみたりと、最強を表現しつつレジェンダリー(クラシック)IPをリスペクトする電音部というコンテンツそのものの姿勢とも非常に合致する曲になっています。さすがASOBINOTESのトレーラーBGMから携わってるだけあるんだよな...

歌詞も日本語と英語が混ざる、いつものPSYQUIさんの遊び心全開で、そして鳳凰火凛というキャラクターの「絶対的最強」を溢れんばかりに感じます。中身では「like a ヒカリのよう」(過去作「ヒカリの方へ」)、「Future Sounds 未来が『イマ』になる」(過去作「Hype」の歌詞「終わらないFuture Soundを」)など、自身の楽曲へのメタファーを入れたり、鳳凰火凛のキャラソンとしてもPSYQUIさん個人の楽曲として見てもこれ以上なく強い。また、「Don't stop アソベ!」「未来が『イマ』になる」といった歌詞は電音部のみならず、ASOBINOTESというプロジェクトそのものの精神とも言えそうです。まさにこれからコンテンツの象徴となるに相応しい楽曲。

余談ですが、鳳凰火凛さん、最強のくせに私生活底辺な辺り萌えますね。妙に親近感が湧きます。どんな活躍を見せてくれるか今後が楽しみなキャラです。

 

ペトリコールを渡って (Prod. Aiobahn) - 瀬戸海月(CV. シスター・クレア)

作詞:maimie 作曲・編曲:Aiobahn 再生時間:4分2秒

☆コンポーザーについて

Future Houseで高い評価を誇る韓国出身、弱冠24歳の気鋭のトラックメイカー。音楽レーベル「Monstercat」「bitbird」に在籍する他、個人でも昨年リリースしたディープなナンバー「ここにいる (feat. rionos)」は界隈では話題になりました。また今年リリースした「Fragments (feat. KOCHO)」はEDMらしからぬ怒涛の曲構成で個人的に大きな衝撃だった一曲です。さらに今月にはヨーロッパのトラックメイカー・Martin Garrixが主宰するレーベル「STMPD RCRDS」に新たに所属し、26日に新曲「amnesia」のリリースを発表するなど、今後さらなる活躍が期待されるアーティストです。ちなみに日本ではアイカツ!のオタクとしても知られ、「Kira・pata・shining」や「輝きのエチュード」のRemixはアニクラでしばしば流れたりもします。


Aiobahn - Fragments (ft. KOCHO) [Official Audio]

作詞のmaimieさんはオーイシマサヨシさん、やしきんさん、ebaさんなど敏腕アニソンプロデューサーを多く擁する事務所「F.M.F」にボーカリストとして所属しており、多くのアニソン・声優ソングなどでコーラスを担当されています。さらに今年の春M3ではやしきんさん、白戸佑輔さん、北川勝利さんなどの名だたるコンポーザーのプロデュースによるアルバムをリリースし注目されるなど期待のシンガーです。

☆曲の感想

「Shining Lights」とは打って変わった趣のある、湿度を纏ったようなサウンド。「ペトリコール」とは雨が降った際に発生するあの独特の匂いのことだそうです。米津玄師の曲でも「ペトリコール」という曲があります。

まず、なかなかにどストレートな歌詞が印象的ですね。瀬戸海月のキャッチコピーは「羨望」でした。彼女は全国ランク2位で、どんなにデータ収集に励んで分析をやっても鳳凰火凛という遠すぎる存在に追いつけないんですよ。そんな感情が「結果が全てなんでしょう?過程が大事だなんて 綺麗だって誰が言った?」なんていうあまりに直球すぎる歌詞で表現してくるもんだから... 全体的に火凛に対するジェラシーの塊とかいうパーソナルな感情が支配しすぎてて明らかに他2人との雰囲気のギャップがすごいことになってる...でもそこがいいんですよね。好きです。

企画会議でのコメント曰く、Aiobahnさんがこの曲を作っていた際はスランプ真っ只中だったらしいですが、そのせいもあってかいつもの曲と比較するとドロップの覇気がやや弱めのようにも感じます。しかしその要素も瀬戸海月というキャラクターの持つ感情の表現という点で、この曲の中でプラスに作用しているんですよね。そしてやっぱり、Aiobahnの音だなっていうその芯は確かに存在している。Future Houseって割と似たような雰囲気になりがちなんですが、それでもAiobahnさんの曲は確固たる作家性があって、それがスランプ下にあってもしっかり発揮されているのは本当に実力あってこそのものなのかなと思いました。

またまた余談ですが、当初僕は海月の曲がKOTONOHOUSEさんと予想していました。ただまぁ、結果的に最高の曲が来たので何も言うことはないですね。どう考えてもクレアさんとAiobahn曲が合わないわけないしね...

 

NANAIRO STAGE (Prod. YUC'e) - 大賀ルキア(CV. 星川サラ)

作詞・作曲・編曲:YUC'e 再生時間:3分31秒

☆コンポーザーについて

 作曲のみならず歌唱まで自らこなすトラックメイカーであり、Kawaii音と治安の悪い音を兼ね備えており、またやはりElectro Swing、Glitch Hopなど幅広いEDMジャンルに精通する才能の持ち主です。また、電音部では「Hyper Bass」を制作したYunomiさんとレーベル「未来茶レコード」を主宰する他、こちらもハラジュクエリアのコンポーザーに名を連ねるNorさんとのユニット「beignet(ベニエ)」としての活動など、手広く活動するまさしくインターネット電子音楽界のトップランナーの1人と言える存在。代表作「Future Cαndy」を聴いてもらえれば何となく彼女の作風は掴んでもらえるんじゃないかと思います。また、バーチャルシンガーYuNiの楽曲プロデュースも行っており、代表曲「透明声彩」はクラブでも人気の一曲です。

☆曲の感想

AOFでも聴いたしSTPリリパのアーカイブも擦り切れるほど見たんですが、

何回聴いても最強!!!!!

まさに今紹介したFuture Cαndyの作風に連なるど真ん中YUC'eサウンド。というかFuture Cαndyに繋げるために生まれたと言ってもおかしくないくらい完璧な流れを生みます。もう既に2回やられて実証済みです。そんなまさに、Kawaii Future Coreと言っておくのが一番近いようなKawaiiと治安の悪さを両立させた曲なんですが、その中でもいくつものジャンルが入り乱れていて息つく間もない展開をしてきます。ドロップではJersey Clubを感じさせるビートと声ネタ。さらにこれをBPM180クラスでぶつけて来られるのは本当に殴られるような感覚です。さらに2Aではドラムン、次にtrap×ラップ、これらを全部1曲の中に詰め込んでおきながらしっかり統一感でまとめ上げている。これだって作家性がしっかりしてなければできない芸当だと思います。流石の一言です。

そしてYUC'eサウンドと星川の歌声の親和性よ。。。本当にピンポイントで最高の組み合わせだったと思います。電音部の中でも屈指の神采配ですよこれは。。。そして、全体的に、特にラップパートとかかなり難しい譜割になってるんですけどちゃんと歌いこなせてる辺り、普通にレベル高いなって思いますね。マジでこれ、クラブで聴いてみんなで盛り上がりたいですね。現地の音響で堪能したいやつです。暴カワ、頼む...

余談3回目。ルキアだけ4コマの出番少なかったので若干寂しかったですね... AOF、STPリリパで楽曲先行公開とかいう爆アド貰っちゃったからですかね() ただ天真爛漫で頭のネジ抜けてる系で完全に好きなタイプでしたね... 今後の活躍待ってる...

 

In my world (Prod. KOTONOHOUSE)

作詞:RANASOL 作曲:KOTONOHOUSE & RANASOL 編曲:KOTONOHOUSE


【1/20CD発売】#電音部 -帝音国際学院-『In my world (Prod. KOTONOHOUSE)』試聴動画

☆コンポーザーについて

「え アタシ!?」サウンドロゴがあまりに印象的なトラックメイカー...なんですが、その実Future Bassに限らずSpeed Garage、Jersey Club、Trancecoreなどありとあらゆるジャンルをこなす超実力派。そしてあれだけの曲を作る力がありながら楽器経験一切なし、DTMは大学からという根っからの天才型。全く音楽理論に頼らない作曲スタイルであるにも関わらず、KOTONOHOUSEさんのトラックは非常に緻密な構成をしている印象があります。先月、満を持して1stフルアルバム「Synchronicity」をリリースしたのでぜひ聴いてほしいです。

今回作詞・歌メロを担当したRANASOLさんとは普段から共同制作をしており、「マリンスノー」「スタートレイル」などの楽曲をリリースしています。アコギの旋律だったり環境音も印象的なエモーショナルな楽曲です。

☆曲の感想

完全に自分が求めてた物が来てしまって感情が臨界点に達してしまいました。まずKOTONOHOUSEっていう前情報からいざ蓋を開けたらKOTONOHOUSE×RANASOLだった事実に発狂しました。マジでこの2人の合作が最強なのよ...

「In my world」、唯我独尊とかそんな意味で考えればいいのかな... 単なる治安の悪い音じゃなくて、ディープなサウンドで最強を表現してきたKOTONOHOUSEさんに完全にしてやられたなって感じです。王者の風格を纏うサウンドってこういうやつですか... サビ終わりドロップでJersey Clubになる辺り、ハラジュクのFutureもドロップでJersey Clubになるので結果メタっぽくなっててかなりいい味を出してると思います。

そしてボーカルディレクションが秀逸すぎた。3人の全く違う歌声が見事に溶け合うようになっていて、それでなおかつそれぞれの個性がとても際立っている見事な仕上がりだと思います。どなたのワークスだろうか... とにかく素晴らしいです。歌詞がまだ出てないので何とも言えないですけど、CDリリースが楽しみすぎる... そして願わくばこれも暴カワで...

 

 ☆エリアの総括

いや、アキバ、ハラジュク、アザブ、どのエリアも最高の音楽すぎていくらシブヤ最強って煽り文句見ても本当か?くらいに思ってた自分がいるんですよ... いやその、完全に分からされてしまいましたね。これは有無を言わせない最強だ...

あとは記事のタイトルにもある通り、電音部シブヤエリアは渋谷クラブ文化とVTuber音楽が交差してきた歴史の1つの解答として大きな意味を持つんじゃないかと思います。PSYQUI、Aiobahn、YUC'e、KOTONOHOUSEという、まさしく渋谷の地からクラブカルチャーを盛り上げてきたアーティストの曲が1枚のEPに収まること。そしてそれらが、にじさんじという現在進行形でVカルチャーを牽引するライバー達のボーカルによって実現したこと。アンダーグラウンドで地道にやってきたものがここに来て結実したんじゃないかと思います。ただもちろんこれで終わりではなく、むしろ始まったばかり。ここからどうやって「音楽との遭遇体験」を創出していくかが次の課題だと思います。現状はまだまだVTuberとクラブカルチャーの関連性が広く知れ渡っているわけではないし、そもそもVTuberのオリジナル曲、という存在自体がVTuberのファンからしてもアングラだったりします。そこをどう繋げ、界隈を盛り上げていくか、というところです。電音部シブヤエリアが上手くその起爆剤となってくれることに期待したいです。

 

 

★まとめ

プロジェクト開始から5ヶ月経とうというところでやっと最初の4エリアが出揃いました。長かったね... アイドルポップとクラブの中継点のアキバ、クラブユースでありつつもサブカルチャーに傾倒するハラジュク、実力派ボーカルとディープなトラックで魅せるアザブ、王道クラブサウンドで圧倒するシブヤ。それぞれのコンセプトを最高のトラックメイカーが彩った最高のスタートだったと思います。それは何より各トラックメイカーにそれぞれの持つ強固な作家性を惜しみなく出させたこと、これに尽きると思います。例えば今回のシブヤエリアなら、一発でこの音はPSYQUIさんだ、YUC'eさんだって分かるレベルの楽曲になってます。なかなか、ここまで作曲側の意向が尊重されたIPっていうのもないはずで、ここにまさしく電音部の「音楽を売る」という姿勢が出ている気がします。

ここからは余談なんですが、Twitterでこんな考察が。

いや、この発想はなかった...。電音部がそれぞれのキャストの音楽的なバックグラウンドを大切にしている話は最初にした通りなんですが、こういうところにもそれが表れてるんですね。素敵な考察をありがとうございました。

 

長々とオタク特有の早口かましてたらついに10000字を超えてしまいました。いやこんなことになっちゃってすいません... とにかくシブヤエリア、期待を裏切らない最強だったし、渋谷クラブファンの身からしても、すごく感慨深いものでした。本当にありがとうございました。

 

そして、来たる11/21!!!

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「暴力的にカワイイ」ついに!!!!

電音部に参加しているコンポーザーが7組、さらにキャストからもDJずっ こと澁谷梓希さんが出演ということで、そもそも電音部とか関係なくヤバいイベントになること間違いなしです。ageHaのアリーナでShining Lights、NANAIRO STAGEなどが初披露される可能性もあるということで今から超楽しみです。残念ながらチケットはすべて売り切れました!もし電音部を機に生のクラブイベントに興味を持ってくれた方がいたら、ぜひ次回以降チェックしてもらえるといいんじゃないかと思います。クラブ、怖くないし超楽しいよ!こんなイベントもよくやってるよ!ってことをぜひ知ってもらえれば嬉しいです。

 

というわけで、今回も長々とお付き合いいただいてありがとうございました。卒論かよってレベルのボリュームになってしまいましたがここまでついてきてくれた皆様方に感謝感謝... 電音部に関する記事はこれで一旦終わりかもですが、これからもちょくちょく好きな音楽について書いていくのでぜひこれからもお付き合いいただけると嬉しいです。それでは!!

月刊・今月聴いた良い楽曲(2020.10)

久しぶりに記事連投すべくやってます、、、まぁ月末は月末なのでね... 10月も良い曲が出まくっているのでっていうのと先月の曲でも紹介しきれなかったものとかあるので、今月もやっていきたいと思います。何卒お付き合いを...

 

 

愛と花 - 花譜 & Kizuna AI

M1,作詞・作曲・編曲:川谷絵音 M2,作詞:ぽん 作曲・編曲:小島英也 9/23発売

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先月注目を浴びたKizuna AIと花譜のコラボによる新曲。プロデュースには川谷絵音ORESAMAという豪華ぶりでも大きな話題となりました。1曲目「ラブしい」は全てにおいて川谷絵音の才能が炸裂した超名曲です。まず「ラブしい」っていうタイトル付け。「愛しい」の「愛」だけを英訳して「ラブしい」なんて造語を作ってしまうの、もうこれ川谷にしかできなかったでしょ。そしてアレンジのセンスがもう異常。ピアノ、ストリングス、ブラスどこを取っても一流すぎて本当にこれを川谷1人で完結させたのか???って感じですよ。ストリングスに関しては普通のウワモノとして際立たせる使い方をあえてせずに低弦中心で下支えとしての昨日に徹しているのがこの曲のすごい所だと思います。あとはギターのカッティングとベーススラップでグルーヴ感を出しながらピアノとブラスの旋律で優雅な雰囲気を演出して...と、とんでもない計算の上に成り立っている音楽なのを感じますね。2曲目のORESAMAがプロデュースした「かりそめ」は現代的解釈のシティポップ。クラブミュージックのアイちゃんとオルタナティブの花譜ちゃんが出会うとシティポップが生まれるの、すごいなるほどなって思いましたね。確かに両方からの共通項を探るとそうなるのもわかる気もします。「ラブしい」と比較するとデジタルの音も強めですが、快活さとディープな雰囲気の両立という点は本当に見事な仕上がりでさすがORESAMAと言うべきなところです。あと2人の全く違う声質がユニゾンした時にすごく心地いい音になるんですよ。正直びっくりしました。ネームバリューとかそういうの以上に、いろいろな角度から見てものすごく面白いコラボ作品になってると思います。


Kizuna AI × 花譜 - ラブしい (Prod. 川谷絵音)【Official Music Video】

 

星の終末 - バーチャルねこ

All composed and lyrics(M1,M3) by Virtual Cat 9/22発売

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めちゃくちゃニッチ、というか人を選ぶであろう作品ですがめちゃくちゃ気に入ったので共有させてほしい... バーチャルねこさんのエレクトロニカアンビエントの経験をそのまま歌モノに落とし込んだ恐ろしいEPです。こんなやばいのがしれっと出てくる音楽系V界隈怖いですよほんと... 1曲目「星の終末」はアンビエント歌唱系Vとして活動するアメミヤチカさんという方をボーカルに迎えた曲ですが、歌詞は「声は響いて、星が流れて 時が止まり、世界が終わる」たったこれだけ。冒頭で提示されたフレーズから環境音やノイズを重ねながら曲が展開していきます。ボーカルは実質PADのような使い方をしていて、本当に環境の一要素、それ以上でも以下でもないといった感じです。3曲目の「産声」もボーカル曲なんですけど、ボーカルはほぼ音の隙間を埋めるものでしかなくて、ほぼすべての表現は音で行われている、実質インストのようなものです。もちろんボーカルが不要とかの話をしているわけではなくて、むしろ空間の一要素として決してトラックを邪魔することなく並存するアメミヤチカの歌声は素晴らしいですよ。音楽としてはかなり難解な部類...かもしれないんですが、ニカとかアンビエントとか嫌じゃなかったら絶対聴いてほしい傑作です。ぜひに。


Virtual Cat / 星の終末 (feat. アメミヤチカ)

 

恋のうた(feat. 由崎司) - Yunomi

作詞・作曲・編曲:Yunomi 10/3発売

聴いた瞬間、何というか、新しい時代来たなっていうのを感じましたね。まずトラックメイカーがアニソンを作る時代が来るっていうのはある程度予想がついたことですが、ここまで早く、しかもここまでクラブ側の文脈をそのまま持ってくるような曲が来るとはっていう驚きをこの曲を聴いて感じました。Yunomiさんといえば何と言ってもその前に出したHyper Bassが異常すぎる曲でしたが、この曲もそれに負けず劣らず攻めた曲です。サビが肝のはずのアニソンで普通にドロップになってたり、キャラソンという建前を度外視した高速譜割りだったり、これまでのアニソンの常識が全く通用しない構成。さらにOPサイズではドロップを作り直すという拘りぶり。このドロップ、サブベースの低音を際立たせるために必要最小限の音数に絞っているあたりはHyper Bassとも共通する部分で、新たなYunomiさんの作風となりつつあるのかもしれません。そしてこれをものにしてしまった鬼頭明里さんがマジですごい。切実に、声優がクラブミュージックを歌う流れはもっとやってほしいですね。普通にこれや電音部で終わらせちゃうの勿体ない。多彩な声のバリエーションを持つ声優と声もトラックの一部として捉えるクラブミュージックの親和性、多分僕らが想像してる以上にありますよ。ここから20年代の新しいアニソンのスタンダードの誕生に期待したいですね。

 

リテラチュア - 上田麗奈

作詞・作曲:Ririko 編曲:伊藤賢 10/21発売

上田麗奈さんの音楽活動、様々なジャンルを通ったうえでの音楽的実験色が強くてとても好きなんですが、今回のシングルもとてもいい曲が来ました。ストリングスによるクラシカルなサウンドエレクトロニカを両立させたサウンド。これまた新境地なんじゃないかと思います。個人的に印象的だったのがサビ部分のストリングスで、16分の刻みとレガートの部分の区切りがちゃんとあるのがすごく良くて、全体のメリハリにもなっていると感じました。あとは今回に限らずずっと上田麗奈さんの音楽で一貫していることなんですけど、元の声の良さを出すためにあえて過度のピッチ補正をかけないんですよね。多少の音程の揺らぎがそのまま歌になる。これがすごく音楽性に合ってると思うんです。今回アコースティック色が強いカップリング曲でその真価が出てます。特に3曲目の「たより」はピアノとアコギだけの曲になってるんですけど、素のままのボーカルによってより臨場感が出てるんじゃないかなっていう気がします。さっきの恋のうたのような緻密に組み立てていく音楽に対してこういう自然体なアプローチの仕方もあって、マジで声優音楽の可能性無限だな... もっとエクスペリメンタルなフィールドになってくれたほうが嬉しいんだけどそういうわけにもいかないんですかね...よろしくお願いしたい...

 

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Synchronicity - KOTONOHOUSE

All composed by KOTONOHOUSE 10/21発売

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 え アタシ!?のキャッチフレーズで人気のKOTONOHOUSEさんの1stオリジナルフルアルバム...なんですけどもはやベストかってレベルの豪華さでした。KOTONOHOUSEさん、Future Bass、Jersey Club、Garage何でもこなす万能トラックメイカーなんですけど、今回も13曲あってどれも違う感じになってるの天才の所業と言っていいレベルですよ。ただでさえEDMってある程度似た感じになるのに...

さっきからクラブミュージックは声も楽器...みたいな話をしてたんですけど、このアルバムの楽曲は歌詞もとてもメッセージ性を練っていて、ポップな印象もありクラブに馴染みがなくても聴いて楽しめる内容なんじゃないかと思います。今回は新曲とサブスク初出の曲だけ言及していきます。

1曲目「Mirror Mirror」ポップなサウンドで聴く人の気持ちを後押しする歌です。Suchさんの「え アタシ!?」と優し気な歌声。アルバムの幕開けに最高のチューンだと思います。4曲目の「エンドロール」がなかなかに強烈で、退廃的な世界観の歌詞と過去最強クラスのドロップでかなり他の曲と一線を画してます。元々去年のM3で販売した「externalizatioN」というEPに収録していた曲だったんですけど今回がサブスクは初出でした。5曲目の「Gravity」は初音ミクをフィーチャリングした楽曲。「Gravity」っていう名前が付いた曲でハズレに出会ったこと一度もないんですけど、この曲も良すぎた... 2020年にこんなに良いボカロが出てくれるの最高です。7曲目「echo」はFuture Bassなんですけど、比較的ソリッドな音が使われていて、かなり独創的だと思います。9曲目「ユーフォリア」。個人的にはこれが一番お気に入りで、全編英詞なんですがTOFIEさんの流れるような高音とピアノやピチカートの転がるような音にすごく奥行きがあって、全体としてとても美しい音楽でした。10曲目「Alone」はTEMPLIMEのKBSNKさんをボーカルに迎えた曲で、作詞と歌メロもカボスさんが担当してます。「何者か分からない世界で、ギターを掻き鳴らす歌」で、EDMでありながらシューゲイザー的な趣も感じられる一曲だと思います。11曲目「エスケープ」はYunomiさんが作詞を担当していて、とにかく深い。うまく説明できないのでとにかく聴いてくれ。。。あとはサウンドはKOTONOHOUSEさんのFuture Bass像のひとつの解なんじゃないかと思います。いろんな要素が詰まってます。

うわわわ、めっちゃ長々書いてる...とにかく最高すぎるアルバムなのでもっとたくさんの人に聴いてほしい... ちなみにKOTONOHOUSEさん、電音部ではシブヤエリアを担当することが確定致しました。PSYQUIさん、YUC'eさん、Aiobahnさんらと共に最強の一角を担うわけですが、もう何の不足もねぇよ... というわけで電音部の曲もめっちゃ楽しみにしてます。予習もかねてこのアルバム、激ヤバ鬼マストです。

 

Imaginarium - Snail's House

All composed by Snail's House 10/23発売

open.spotify.com

えー、とりあえずまずは、

Ujico*さん結婚おめでとうございます!!!!!

 とりあえず9月頃から予告されてた新譜がついに来たんですけど、まぁ最高ですね... エレクトロニカというか現代音楽、具体音楽みが今回強くてめっちゃ好みでした。Kawaii Future Bassを最初に提唱しておきながら自分はどんどん先へ行っちゃうスタイル大好きよ... リードトラック「Imaginary Express」は王道Future Bassという感じだったんですけど、最後に余韻を残すためにやったのが「踏切の音をサンプリングしてフェードアウトさせる」だったんですよ。声出ました。これまでも踏切の音をサンプリングした曲はあったんですけど、終わりで使うっていう手があったんですね。。。4曲目の「morph」、5曲目の「summerscape」あたりはもう完全にエレクトロニカです。さっきも言ったけどニカはなかなかに人を選びそうなんですよね...僕は好きなんですが...7曲目「ココロトラベル」はチップチューン系の黎明期Kawaii Future Bassなので聴きやすいサウンドだと思います。あとは結構本格的に実験音楽要素の強い硬派なアルバムなので、ひょっとしたら取っつきにくいかもしれない... ただ本当にやばいのが来たなって思ったのでおすすめはしていきたいところ。とりあえず表題曲だけでも聴いてみて、いいと思ったらアルバムごと聴いてみてくださいな。


Snail's House - Imaginary Express (Official MV)

 

 

今回の新譜紹介、終わり!!!!!

今回結構ボリューム多めになりました。相も変わらずインターネット多めになっちゃいましたが本当に良い曲を紹介できたんじゃないかと思います。みんなが聴くような良い曲の感想も書きたいけど、あんまり知られてないような曲の紹介もしたいし、やっぱりそこはバランスよくやっていきたいですね...

せっかくだし最近の話でもするか。ここ2ヶ月くらいで3回も高校生と間違えられて職質食らいました...いい加減にしてくれ... この間なんてレイトショーで鬼滅の映画見てきて気持ちよく夜道帰ってたところで捕まりましたもん、、何とかならないんですかね。対策教えてくれる方いたら待ってます...笑

 

あ、あとお陰様で累計アクセス数が20000に行きました!これからも皆さんの興味を引ける記事を書いてバズりたい所存ですのでよろしくお願いします!身も蓋もないね!と、いうわけで。今回もお読みいただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!

 

 

秋M3の新譜感想まとめ

こんちはです!!!

先週はあの年2回の大散財行事、

M3に行ってきました!!!

いや最高に楽しかった。その前の夜にFuture What'sっていうクラブイベントがあってそこから一睡もせずに行ったのでマジで体が死んでましたが...

ちなみに今回は6枚ほど買わせていただきました。フォロワーさん曰く学生にしては結構買ってると言われましたけど...そういうもんなんですかね?と、いうわけで今回はM3で購入した新譜の感想をざーーーーーっと書いていきたいと思います。割と大手多めなんで通販とか配信とかもあるので是非気になったらチェックしてみて...!

 

 

Cold Tears + Cloud Diver Remixes - TEMPLIME

全作詞・作曲:KBSNK(TEMPLIME) 配信あり(10/26~)、サブスクなし

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Cold Tears + Cloud Diver Remixes (feat. 星宮とと)

Cold Tears + Cloud Diver Remixes (feat. 星宮とと)

  • Various Artists
  • エレクトロニック
  • ¥2037

music.apple.com

TEMPLIME、春の時はすんなり買えた覚えがあったのに今では入場早々列ができるほどの人気サークルになってました。そりゃそうだ。配信ライブでネオンライトは大バズりしたしバンナムお抱えコンポーザーにまでなってますからね。今回のEPは新曲「Cold Tears」と豪華リミキサー陣を迎えての既存曲7曲のRemixが収録されています。新曲「Cold Tears」は制作のカボスニッキさん曰く2008年前後のハウスサウンドを意識して作ったとのことなんですが、マジでそれなの!!!Perfumeとかいろんなあの頃のサウンドを思い出す人がいると思うんですけど、僕にとっては初期livetuneの印象が強かったですね。まだKajukiさんがいてover16bit!とかリラホルンを作ってた頃の音とこの曲のサウンドの一致具合が自分の中で凄くて、一発で好きになっちゃいましたね。リミックスはalpha(LADY'S ONLY Remix)やネオンライト(KOTONOHOUSE Remix)のような全部一から組み立て直したようなものもあれば、純粋(kamome sano Remix)やCloud Diver(PSYQUI Remix)みたいに原曲の音を残したままアクセントを加えたものもあって、マジで各々のコンポーザーの味が出まくっててすごくいいです。個人的に原曲のGarageをそのままによりディスコティックなアレンジにしてくれたサノカモメさんの純粋めちゃくちゃ良かった... 

TEMPLIMEといえば電音部の楽曲「Hand Over」もようやくCD発売になるので楽しみですね。今後の活動にも期待です。

 

 

first draft e.p. - stargaze shelter

全作詞・作曲・編曲:gaze//he's me 配信・サブスクは11月予定

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さっきのTEMPLIMEでもボーカルを務める星宮とと、ととねぇとコンポーザーgaze//he's meによるユニット、stargaze shelter。前回はノーマークでサブスク来てから初めて存在を知った(不覚...)感じだったので今回初めてブースに行きました。そしたらととねぇがいて!!!Future What'sお疲れ様でしたって言ったらありがと~また来て!って言われてサインくれたりま~~じで可愛くて死んだ... で、もう曲に関してはもう素晴らしいんですよ。こんな素晴らしいドリームポップがまだまだ世に出てきてくれる幸せよ... ファーストドラフトは個人的にすごくこの季節に聴きたい曲っていう感じです。歌声の透明感、ギターの浮遊感を意識させる音作りはまさにドリームポップの王道ですね。3曲目の「始まりの季節は終わりを告げた」はシューゲイザー色が強く、これもまた空間に溶け込むような音色が印象的でした。意表を突かれたのが2曲目のサーモスフィア。これまでの印象とは打って変わった凛として時雨リスペクトのようなポストロックで、こんなのも作るの!?っていう驚きと、ととねぇのボーカルが今までにない力強さを纏っていて、歌い方の引き出しの広さにもすごくびっくりしました。メインはこの3曲ですが、4曲目の「夜型のための肯定」とDiscLetter2曲も聴いてほしいです。DiscLetterは100年後の世界へ宛てた歌になっていて、このCDの賞味期限も100年らしいです。コンセプトもさながらデザインもすごく凝ってるのでできれば是非現物を手にしてほしい...という気持ちです。サブスクも来ると思うので音楽だけでも絶対聴いてほしいですが。
 

HYP3R L1NK - ミディ

全作曲・編曲・作詞(M1以外):ミディ 作詞(M1):前田蝉 配信・サブスク有り(10/26~)

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Hyp3r L1nk

Hyp3r L1nk

  • ミディ
  • エレクトロニック
  • ¥2037

music.apple.com

自らトラックメイカーとして歌唱までこなすVtuberミディの3rdEPです。最近ではこちらも電音部にコンポーザーとして参加していたりとビッグネームになりつつありますね。ちなみに、つい先日ミディさんはハラジュクエリアの楽曲を担当していることが発表になりました。マジかよ。完全にシブヤエリアだと思ってました。。。まぁKawaii Future Bassの文脈から考えれば確かに納得はいくんですがそれにしても驚きですね。

このEPの大目玉は何と言ってもリードトラック「Never dreaming night girl」かなと思います。今回のこの楽曲の作風はFuture+Jerseyといった感じです。ミディさんといえばやっぱり「コンピューターミュージックガール」が代表曲として挙げられるんですけど、それ超えたんじゃね?と思えるくらいに良い曲でした。トラックの完成度の面でも歌唱力的な面でも確実に上がってると思います。(当社比) コンピューターミュージックガールでもそうでしたが全体的に爽やかな曲調だからこそ際立つドロップの治安の悪さも健在でした。今回は4曲目の「Badboys」でかなり治安悪めのTrapを仕込んでいたりして、全体的なトラックの完成度に関しても本当にかなり高いと思ったので、ぜひサブスクもあることなのでチェックしてもらいたいな~と思うところです。電音部の予習にもかなりもってこいな音なので...。

 

Isekai Travel - Neko Hacker

全作詞・作曲・編曲:Neko Hacker 配信・サブスク11/1~予定

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Neko Hacker 4th EP "Isekai Travel" Teaser

もうこの手の音楽マニアで知らない人はいないであろう大物Neko Hackerの新EP。てかこれだけ大物になっときながらこれ1000円で売ってくれるの良心的すぎるんだよな... セラさんまじでサイバーフェスの時声掛けれんくてすいませんでした...。次イベントでご一緒出来たらお話させてください...。

Neko Hackerは"Kawaii Future Rock"の提唱者ということになっていますが、ここまでロックにこだわるのは彼らの前身にあります。意外と知られてないんですが以前はField Of Forestというスクリーモバンドのボーカルとギター(厳密には今もですが活動休止中)で、彼らの最大の持ち味はそうした本格派のロックで得た経験をエレクトロサウンドに落とし込んでいる点なんです。Field Of Forestの方も気になった方は是非お勧めです。かっさんのカッコイイ高音が聴けます。

Field Of Forest

  • ロック

music.apple.com

で、まぁ何でこんな話をしたかと言えば、今回のEPは過去一でロックのDNAを発揮しまくってるんですよ。というか電子系サウンドにしてるけどやってることほぼエモコアですよこれ。ほぼエモコアなのにポップな仕上がりにしてるのがすごい。Field Of Forestもスクリーモの中ではキャッチーな部類の音楽な気がするんですが、Neko Hackerでも全く衰えてないですね。いやむしろ進化してるか... どれも最強なんですが個人的なお気に入りは3曲目のListen(feat. をとは)でした。クリーンギターとTrapの親和性はマジで異常だった。あとギターソロの音作りとコード進行。特にハーモニクスの音が好きすぎた。歌詞も変わりたい、進みたいと思う人の背中を優しく押す内容でぶっ刺さりました。これが1000円。BOOTHでも1100円。絶対買って損しないです。Neko Hackerの真骨頂ここにありって感じの名盤だと思います。電子音楽好きにもロック好きにも刺さるし両方好きなら2度美味しいです。ぜひ...!

 

encore -Emotional Vocal POP 02- - MEGAREX

コンピレーション 配信・サブスク有り(10/26~)

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encore -Emotional Vocal POP 02-

encore -Emotional Vocal POP 02-

  • Various Artists
  • エレクトロニック
  • ¥2444

music.apple.com

「宇宙一ヤバい音楽レーベル」ことMEGAREX、最前線のクラブサウンドを生み出し続けるガチガチの集団です。このアルバムはそんなMEGAREXのアルバムの中でもポップ的な視点から作られた曲を中心に収録するアルバムで、トラックメイカーならではのポップスの解釈が見れる面白いアルバムです。第1弾の時はTEMPLIMEも参加したりしてました。ちなみにこのアルバム、ほぼKOTONOHOUSEさんの新曲「My medicine」目当てで買いました。サイバーフェスで聴いてからリリースをずっと楽しみにしてたんですけど、オルタナティブロック×Future Bassというアプローチをされて性癖のど真ん中を貫いていきましたね。KOTONOHOUSEさん、先週にアルバムをリリースしてから立て続けのリリースでしたがアルバムの曲ともまた全然違った仕上がりで、本当に作風の引き出しがすごいトラックメイカーだなっていうのを改めて感じました。他に面白かったのがZekk & poplavor 「DROPS (feat. Such)」ですね。普段はバッキバキのFuture Coreとかが多い中で最近流行りの夜行性インターネット音楽に近いようなギターポップを書きおろしてきてて、こんな曲も書けたのかこの人たちっていう新たな発見がありました。これは完全にこのアルバムならではですね。サブスクあり、しかも全曲インスト付きなのでぜひ気軽に聴いてほしいと思います。トラックメイカーのコンピですが割とクラブサウンドに馴染みがなくても聴きやすいアルバムになってるのでぜひおすすめです。

 

 

すいませんあと一つネオンストライド002買ったんですけどまだ聴き切れていません!!!!!

もうとりあえずM3楽しすぎた!!!

いろんな界隈のフォロワーさんと会えたし、人生最大規模のオフ会(弾丸開催)に参加させてもらえたり、その前はクラブで最高の音楽を爆音で浴びてもう最高の週末でした。お金は...お金は犠牲となったのだ...

 

とりあえず、M3の新譜とは別で今月の印象に残った新譜に関してもブログ書きたいと思います。さっきちらっと言及したんですがKOTONOHOUSEさんのフルアルバムはとにかく最高すぎるので聴いてほしい...!クラブミュージックとしてもポップスとしても最高の完成度だと思いますので。そんな話も次回もっと詳しくしていきたいところです。他にも良い曲沢山あるので楽しみにしてくれてる方(いつもありがとうございます)ぜひお待ちください...!ではでは今回はこの辺で...

新コンテンツ「AKROGLAM」が絶対面白いので紹介する

こんにちは!最近1つ歳をとったばかりの管理人です。あとなんかいろいろ書きたいことがあったのにうまく文章にできずに下書きに謎の文書が大量に溜まってたりしてます。

もうなんか書くこともないので早速今回の本題に行っちゃいます。

今回紹介したいのは

AKROGLAM (アクログラム)

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akroglam.com

というコンテンツです。先月突如としてスタートして今週第1弾となる楽曲をリリースした本当に新しいコンテンツなんですけど、これが本当に面白そうなんですよ。音楽オタクとしてはぜひ今後の動向を追っていきたいと思ったしもっと知名度を広げていきたいとも思ったので、どんなコンテンツなのかとか楽曲の魅力とかまたいつもの感じのノリで書いていきたいと思います。ぜひよろしくです。

 

 

「AKROGLAM」の世界観について

AKROGLAMが掲げる軸となるコンセプトが、

音楽×物語

というもの。「AKROGLAM」というのは作中に登場する「世界最高のデュオ=アクロスターを決める音楽フェス」の名前で、そこに挑もうとする2人組たちのそれぞれのストーリーを音楽と共に描いていくという展開の仕方をしています。現在までにMINERALSRUBYSTASASTRAMという3組のユニットが登場してきています。それぞれのユニットは全く違うバックグラウンドやストーリーを持っているのですが、これはそれぞれの楽曲の中でまた話していくこととしましょう。ホームページを見ていただけると分かりやすいほかYouTubeでボイスドラマも展開しています。

 

実際のシーンで活躍する盤石の作曲陣

AKROGLAMの大きな特徴が、実際のヒップホップシーンやクラブシーンで活躍するミュージシャンをコンポーザーとして招いていることですね。今このブログで電音部を大々的にプッシュしてるんですけど、あっちもコンポーザー陣を実際に現場で活躍するトラックメイカーで固めているのが最大の強みなのと、あとヒプマイなんかもCreepy Nutsなどをはじめ実際にラップシーンに携わるコンポーザーを起用しているのも成功の要因として考えられたりするので、このコンテンツもその流れを引き継いでると言えそうです。個人的にはこれからの二次元音楽コンテンツの音楽はアニソンを離れてより実際のシーンに近い形態を取っていくことが多くなるような気がしてますね。

AKROGLAMの第1弾のコンポーザーはANIMAL HACKPEARL CENTER (TiMT×MATTON)Pa's Lam Systemの3組。今回のこれを機に初聴きだったアーティストもいるのですが、前線のダンスミュージックであったりHipHopサウンドを高いレベルでやっている人達(語彙力)であり、AKROGLAMの楽曲にもそれぞれの経験が上手く落とし込まれています。

 

楽曲紹介

Show Your Eyes - MINERALS (エノ[CV. 荻野葉月]、アオルタ[CV. 平流エレン])

作詞・作曲・編曲:ANIMAL HACK


MINERALS『Show Your Eyes』Music Video

アクログラムで掃除屋のバイトをしていた少女・エノが、未練を抱きながらもパートナーがいなかった女性・アオルタに声をかけられてエントリーしたところから結成されたユニット、MINERALS。シンデレラストーリー色が強いユニットっぽいですね。ボイスドラマを見てもらうことで歌詞のストーリー性がより良く分かってくるんですが、最初経験のなさ、舞台の大きさから怖気づいているエノがアオルタに背中を押され、ステージを楽しむ気持ち、彼女たちの歌うことの喜びがそのまま歌詞になっています。この曲、トラックメイキングもさることながらボーカルの技術がかなり高いなって思いました。リズミカルなメロディの中で高音を綺麗に聴かせるの結構スキルが要ると思うんですけど、見事にそれがクリアされてます。それぞれ声質は全然違うんですが、トラックの中で互いに見事に活かしあってると思います。声優さんの名前は聞いたことがなかったんですがこれは今後注目していきたいところかなって感じがしましたね。

この曲のコンポーザー、ANIMAL HACKはHipHopを軸としながらギターなどの経験もトラックの中に組み込んだトロピカルなサウンドが持ち味で、シンガーソングライター4s4ki(あさき)のアルバム「NEMNEM」のプロデュースやヒプマイ「BLACK OR WHITE」の作曲など、今注目のトラックメイカーです。

 

Sympathy - RUBYSTAS (スピサ[CV. 大地葉]、ケーヴァ[CV. 城戸香織])

作詞:MATTON 作曲・編曲:TiMT


RUBYSTAS『Sympathy』Music Video

有名音楽プロデューサーを父に持つ歌姫・スピサと2年前に解散した謎のデュオの元メンバーであるケーヴァのユニット・RUBYSTAS。先程のMINERALSとは打って変わって知名度、実力共に十分なユニットです。声優は実力派としての地位を固めつつある大地葉さんと新人の城戸香織さんという方なんですけど、これが新人とは思えないレベルで上手い。普通にプロのシンガーでは?って思うくらいには2人とも上手い。楽曲はスウィングのリズムが特徴的なR&B、ソウル系統のサウンドで、ここのキャラクター2人の大人な雰囲気が存分に表現されてます。作詞・作曲を手掛けたMATTONさん、TiMTさんが所属するバンド・PEARL CENTERはR&Bやアシッドジャズの系統に加えシティポップなど多彩な要素を持つ音楽を制作していて、最新作「短夜」ではKan Sanoさんとコラボするなど、なお様々な音楽性を追求しているアーティストです。電音部の「Haiiro no kokoro」の際も言ったんですけど、二次元コンテンツでR&Bとかやってくれるのは声優さんの違う歌声の一面が見れるいい機会だったりするのでもっと増えてほしいと思いますね。

 

ルシオン - ASTRAM (ニナ[CV. 鈴代紗弓]、レナ[CV. 内山茉莉])

作詞・作曲・編曲:Pa's Lam System


ASTRAM『イルシオン』Music Video

Pa's Lam Systemというとクラブ界隈にいるとかなり聴き馴染みのある名前です。渋谷clubasiaで開催されるイベントでは結構頻繁にYUC'eさんやPSYQUIさんといった面々と並んで出演することが多かったり、あとCY8ERにも1曲提供していたりと、渋谷クラブ系のファンから多く支持を受けるトラックメイカーですね。

3組目のASTRAMは前回アクログラムの覇者「アクロスター」で、今登場してくる3組のユニットの中で最も強い存在です。彼女たちの楽曲「イルシオン」は先2組の曲とは大きく異なったアッパーなダンスチューンで、メロディ自体はアニソンの流れも多少なり汲んでるような気がします。ただ1点、優勝者という立ち位置や強気なキャラクター性とは裏腹に歌詞の中には内向的な表現なんかもあったりして、それが今後の展開でどう描かれてくるのかなっていうのが気になるところではあります。それにしても、パズラムのコンセプトに合わせたサウンドを作る技術はすごいなって思うんですよね。自身の代表曲「TWISTSTEP」はじめ自分の活動ではゴリゴリにFuture Coreをやっているんですが、CY8ER「ユメゾラココロ」や今回の曲だったり、強い音を鳴らしながらもアイドルらしさ、アニメらしさを両立していて、対応力がすごいなって思うところです。

 

 

まとめ

まだ僕自身これの存在を知ったばっかりで持っている情報が少ないのであんまり分厚い紹介は書けないのがあれなんですが、とりあえず、音楽好きなオタクは間違いなく追って損はしないコンテンツだと思います。特に電音部が刺さるようなら絶対にこっちも見ておいた方がいいですね。実際のシーンからコンポーザーを起用している点では確かに電音部と同じなんですけど、あくまでこのコンテンツのストーリーはボーカルコンテストの存在を軸に展開していくので、ボーカルが主役、トラックはあくまでボーカルを引き立てるものという展開をしてくるはずなので、とにかく尖ったトラックを追求して今までの二次元コンテンツにはないサウンドを取り入れようとしている電音部とはこの時点で魅力の棲み分けが出来ているはずなので、個別に好きになることでより深い魅力をい発見できるような気がしてます。特に本格志向のボーカルはこのコンテンツのかなりの強みです。初期の時点でこれほどのレベルのアプローチをして来るとなれば今後もかなり質の高いものを提供してくれるんじゃないかっていう期待が持てます。

 

と、こんな感じですね。この先どんな感じでやっていってくれるのかまだ先は読めないですけど、とりあえず僕は応援していきたいしもっと知名度を増やしていきたいですね。こういうコンテンツって僕らが思ってる以上に脆いので。実際今年にも曲良いなって思ってたコンテンツが程なくして消えたってことがあったので、良いものは良いってちゃんと布教していくことはオタクの重要な仕事なんじゃないかと思いますね。はい。というわけでこれ読んで気になってくれた方いたらぜひチェックしてください。ぜひ。よろしくお願いします。。。

電音部考察記事2 ~アザブエリアの感想、見えてきたコンテンツの狙い~

こんにティア!!!

ついにアザブエリア来ましたね!!!!!ということで、恒例の(まだ1回しかやってないだろ)電音部考察部のお時間です。

 

いやー、この間に色々なことがありましたよ。今まで未公開だった世界設定が次々明らかになったり、Hyper Bassを2回も箱で聴けたり。←これ重要 いや、Hyper Bass箱で聴いたらマジで吹っ飛びますよ。色々おかしいよあの曲。と、いうことで、今回書いていきたいことは、

 

・アザブエリアの感想・考察

・「電音部」というコンテンツが目指すものの考察

 

こんなところですね。なんか完全にバンナムの回し者みたいになってますけどけっしてそんなことはないですので。。。はい。。。今回も限界オタクの長文を錬成するのでお付き合い願います、、あ、前回の記事も置いておくのでまだ読んでない方はぜひ読んでみてくださいね。

letia-musiclover.hatenablog.com

 

 

アザブエリア

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音楽的特色について

アザブエリアの設定は、エリア全体を大企業「白金財閥」によって買収され、民間による自治の下で古くからある文化と新たな文化を融合させた街づくりを行っているエリア、というものです。というかそもそも政府自体が民間の機関である可能性が出てきたわけなんですが、その話はまた今後していきます。前回の記事ではアザブエリアはレトロフューチャー色が強い音楽スタイルで来るのではないかと書いたのですが、その予想が的中したというか、プロデューサー側からもアザブはシティポップ、80sスタイルで攻めるということが公言されました。となればコンポーザーもやはりその辺に強いアーティストになりましたね。水曜日のカンパネラでも活動しコンポーザー陣の中でも有数のキャリアを持つケンモチヒデフミ、言わずと知れた最強のアンセマーtofubeats、レトロ感と緻密なトラックで注目を集めるパソコン音楽クラブ。そしてユニット曲にはエレクトロニックなサウンドでアイドルシーンにアプローチしているShogo&早川博隆 a.k.a. SigN。解釈一致というか、残っているコンポーザー陣を見れば満場一致と言ってもいいんじゃないですかね。

あと大きな特徴として、キャラクターではっきり音楽性を分けている点があります。お嬢様キャラ2人が割とシティポップに寄せたのに対して、成り上がりのセンターキャラ・黒鉄たまの楽曲はバキバキのEDMに仕上げている他、それぞれのボーカルディレクションも非常にこだわり抜かれていると感じました。このエリアのキャストが他3エリアのように事務所の枠組みではなく、とにかく実力派を選抜しているのも、ボーカル重視の楽曲を作るうえでは重要だったんじゃないかと思います。

ちなみに、ここで言う「アザブ」は現在の六本木や高輪といったかなり広範囲を総称して呼ばれています。ちなみにキービジュアルは三田一丁目付近の桜田通りですね。

 

いただきバベル (Prod. ケンモチヒデフミ) - 黒鉄たま(CV: 秋奈)

作詞・作曲・編曲:Kenmochi Hidefumi 再生時間:3分39秒

まず最初に、黒鉄たまというキャラクターに対するこの楽曲の驚異的な解釈レベルの高さを特筆すべきでしょう。彼女は金持ちが集うアザブエリアの中において庶民の生まれで、高いDJの実力を買われて白金家にメイドとして雇われたという経緯を持つキャラクターです。そして名家の令嬢2人を抑えてただ実力一点でセンターに立っているマジでかっこいいキャラです。実力と金が全てという信念を持ってる女です。そんな既存の価値観の枠に収まらない彼女を「横一列並んでせーので共感強調マジ興味ねぇ」「同調圧力品行方正めんどくせぇ音楽と金で解決すれば?」というなかなかに直球な歌詞で表現しています。こうやって変に婉曲したりせずにド直球な言葉で畳みかけるのも彼女の性格に合っているように思いますね。解釈レベルの高さは歌詞だけでなくトラックにも表れています。この曲の持つジャンルの一つとしてJersey Clubというのがあり、BPM140前後でタン、タン、タンタンタッというビートと声のサンプリングが特徴的なサウンドなのですが、90年代を中心に流行したレトロな音楽であるという歴史的背景、さらにEDMとしてはお洒落でありながらアッパーさを併せ持つ音楽的性質はまさに裕福なエリアに成り上がりという身分で立つキャラを表現する上でこれ以上ないチョイスでしょう。またJersey ClubだけでなくTrapサウンドやラップを前面に押し出した現代のトレンドに近いものを積極的に取り入れている点も後述する2曲との大きな違いです。

あとはボーカルディレクションにも要注目です。ラップ部分で語尾を上げることによってぶりっ子なイメージを持たせていますが、重要なのが下げるポイントを用意することであまりしつこくしていない点かと思います。1番の「金稼ぐ」と2番の「成り上がる」がこれに当たりますね。ただぶりっ子かと思いきや次の「アタシ」は吐き捨てるような言い方をしていて、短いフレーズの中でギャップを見せるテクニックは必聴です。秋奈さんの持つ歌唱力・表現力の高さとケンモチヒデフミさんの的確なトラックメイキングの合わせ技、最高級の仕上がりと言って間違いないと思います。

 

MUSIC IS MAGIC - 白金煌 (CV: 小宮有紗)

作詞・作曲・編曲:tofubeats 再生時間:4分57秒

今夜は!!!!仕組まれていた!!!!!!!

tofubeats。もう今更説明することは何もないでしょう。もう10年クラブシーンからJ-POP界を牽引してきた神ですよ。そんな彼がオタクソングを書いているという事実が信じられないです。はい。

煌様は普段は上品に振舞ってるけど実は照れ屋という一面を持つキャラなんですね。そんなこともあってかかっこいいビジュアルに反して可愛らしい陽気なポップチューンが持ってこられました。まさにtofubeatsお得意のディスコファンクといった感じ、アンセム感全開です。電音部、ゴリゴリのエレクトロばっかりなのかと思ってたら意外とそうでもないんですね。アキバエリアで生楽器を使うのはイレギュラーかと思っていたんですが、この曲もすごくイカしたブラスセクションが入っていて(なお打ち込み)、別にクラブミュージックってゴリゴリの電子音楽だけじゃないよっていう方向性が見える気がします。ところで、この曲とFavorite Daysのみタイトルにコンポーザーの表記がないのですが、当初この2曲はキャラクターの歌というよりかはコンテンツ、或いはクラブカルチャーそのものを歌ったものだからかなと推測していました。しかし実際のところこの曲はキャラ自身のパーソナルな曲...でありながら、よく読むとDJを楽しむプレーヤーに普遍的に当てはめることができて、当初の予想も間違いではないのかもしれないです。Favorite Daysがプレーヤー→オーディエンスの関係性を歌ったアンセムだったのに対してこの曲はオーディエンス→プレーヤーという関係性が表現されている感じのアンセムなんじゃないですかね。

あと、この曲のこだわりが見える部分がアウトロなんですよ。この曲、アウトロだけが調性が少し崩れているというか、ここだけ別の曲みたいになってるんですけど、明らかにこれって次の曲に繋ぐためのポイントでしょう。これがあるおかげで繋ぎのバリエーションがかなり広くなってるんじゃないかと思うし、ぜひ本人によるここから自分の曲への繋ぎを見てみたいですね。この曲はさすがtofubeatsというか、圧倒的な現場経験を存分に見せつけた曲だったんじゃないかと思います。

 

Haiiro no kokoro (Prod. パソコン音楽クラブ) - 灰島銀華(CV: 澁谷梓希)

作詞・作曲・編曲:パソコン音楽クラブ 再生時間:4分19秒

このエリアの中で大衝撃だった一曲です。90年代~00年代J-POP、特に宇多田ヒカルあたりを彷彿とさせるような甘さとほろ苦さを併せ持つメロディラインと、クラブミュージックならではの優雅なグルーヴの融合。R&Bのような雰囲気を漂わせるこの曲は今までのエリアから見てもかなり異色と言っていいはずです。

まずコード進行。ほとんど普通のダイアトニックコードで出来てない。ダイアトニックコードっていうのはその音階を基礎づける和音なんですけど、ほぼ全てで何かしらの捻りがなされてます。その捻りの一つがジャズ・ブルースで用いられるテンションコードと呼ばれるものですね。例えば歌い出しの部分のコードは「G△7→F#7(♭13)→Bm7」という進行(推測)ですが、この真ん中のコードがこれに当たるやつです。元のセブンスコードに9度、11度、13度のいずれかを足すことで、よりムーディーな響きを演出する作曲技法...なんですけどまぁ、そういうお洒落な技を使ってるんだーふーんくらいに思ってもらえればいいと思います。

まぁここに関してはパ音の曲全般に言えるので良くて、すごいのはそれをそのままそっくりオタク側の世界に持ってきてしまったことなんですよ。二次元コンテンツで声優のハスキーな歌い方を引き出した楽曲ってほとんどないんじゃないんですか?それに単純にこのオーダーに合わせてくるDJずっ a.k.a. 澁谷梓希さんの表現力がすごすぎる。いや、キャラとしての「僕らに手加減はないからね」っていう第一声で既にビビり散らしていたんですが... なんて、曲とボーカルの凄さを語ってたら歌詞解釈の尺が... 銀華さんはボーイッシュで万能キャラをこなす裏で純情な乙女心を燃やすキャラで、「臆病な"僕”を認めて 本当の『わたし』いつか全て見せよう」で一人称を分けているのがそれをよく表していると思いました。それで、本当の姿を見てほしいその相手は誰?ってなったときに、多分それは煌様なんですよね。もしかしてこのエリアも百合なんですか???いや、電音部は百合コンテンツだった???ちょっと今後のストーリー展開が気になってきちゃいましたねこれ。

 

曲全体の感想 & 最後のシブヤエリアはどう来る?

かねてからシブヤエリアを「最強」と謳ってきた電音部ですが、向こうが最強ならこちらは「最上」というべきでしょう。コンポーザーを見てもやはりメインシーンでクラブミュージックをやってきたという実績があるし、「強い曲」ではなく、あくまで「高尚」という言葉が似合う、サブカルっぽさは排した音楽で、本当に各エリアごとのコンセプト分けをしっかりしているのを改めて感じました。前衛性特化みたいな曲はハラジュク・シブヤのインターネット組のフィールドってことですね。

で、先日の企画会議で明らかになった事実が、ハラジュクエリアに5曲目が存在するってことでした。となると、既に18組のコンポーザーの参加が決まっていることからおそらくシブヤも5曲あると考えられます。ここで残りのコンポーザー陣を見ると、YUC'e、Aiobahn、KOTONOHOUSE、PSYQUI、周防パトラ、ミディ&瀬戸美夜子。この中でハラジュクの5曲目を書いてもらうとしたらまぁパトラちゃん様かな~という感じがします。パトラの音楽がこの中だと一番Kawaiiの感じに近いし、いろいろあって彼女のトラックがYunomiの影響を受けているという事実もあります。あとは単純に声優の曲をVtuberが書きおろすとなれば新時代じゃん?という楽しみですね。

そしてもしこうなるとYUC'e、Aiobahn、KOTONOHOUSE、PSYQUIが1つのエリアに集結するってことになります。もはや最強は約束されたも同然では?最初のコンポーザーから強い音を作るトラックメイカーを引き抜けって言われたらほぼ間違いなくこうなるはずです。先日のSmash The Paint!!リリースパーティーで一部公開されたYUC'eの曲を見ても、ここはFuture Core、Future Houseで攻めてくるはずです。VTuberミディもGarage、DnBでかなり強い音を鳴らしてくるトラックメイカーなので期待が持てます。最強のインターネットがぶつけられて来るのを全力で待ってますので。。。

 

 

見えてきた「電音部」の真意

ここまでで5000字書いてるのにまだやる気らしい、、、何卒、、、

☆音楽そのものが「コンテンツ」である

asobimotto.bandainamcoent.co.jp

先日公開されたインタビュー記事ですね。ここから、「電音部」が何を目的にしているのか、要約しながら考えていきたいと思います。

このインタビューの中でまず明らかになったのが、ASOBINOTESというレーベルの設立の上に「電音部」の存在があるということ。つまり、

音楽のためのキャラクタープロジェクト

だということです。つまり、コンテンツそのものが目的であるそれまでのIPとは正反対であり、電音部はあくまで「手段」にすぎないということなんですね。そこが一つ、大きな特徴だと言えます。

☆音楽との遭遇体験、そのために何が必要か

そこで重要になってくるのが大元のコンセプトである「音楽と遭遇しよう」というものです。具体的にどうしていくのかというと、インタビューにもある通りアイドルオタク、アニメ・声優オタク、Vtuberオタクなど、様々な層の音楽をクラブミュージックというインターセクションを通して相互に交流させていく、ということです。先述の通り各エリアごとのコンセプト分けがしっかりなされていて、そうなるとつまり全部刺さる層もいれば、どこか1ヶ所が刺さる層もいるはずです。そうした人達に少しでも違う文化圏の音楽を身近にしてもらいたいという狙いから、IPという形で新たな音楽を発信しようというのがまさに電音部のやろうとしていることのはずです。だとしたら、そのインターセクションに立っている、元からクラブにいたオタクに何か出来ることはないか?といったところで、クラブカルチャーに明るくない層にも分かりやすくその魅力を発信していくことが、今我々に求められている気がします。具体的に?自分が良いと思ったものを内輪だけで終わらせるんじゃなくて、外に向けて共有していく、それだけのことじゃないですかね。多文化間で魅力の共有が進んでいけば自然と垣根は消えてくるんじゃないかと思います。そのための動きを、クラブカルチャーのオタクが先導してやっていくことを提案したいと思っています。

☆リモート時代に即した新たなエンタメの形


『電音部』 生放送特番 -デジタルクリエイティ部-

さらに電音部では、音楽だけではなく、テック系のカルチャーも組み合わせて展開していきたいということもインタビュー記事内で述べられています。そのために活用されるのが「BanaDIVE™AX」と呼ばれるテクノロジーです。どういうものか、簡単に言ってしまえばAIと拡張現実を活用してバーチャルパフォーマンスを行う、というものです。電音部プロジェクトの公開に先立って行われた6月の「ASOBINOTES ONLINE FES」ではGame Floorでミライ小町が早速この技術を使用したパフォーマンスを行ったことで話題になりました。まぁ僕はYUC'e、石濱&秀和と被って見てないのですが... ちなみに上の動画の26:41~ミライ小町のデモプレーを少しだけ見ることが出来るんですけど、もう既にAIのDJ技術はもう違和感なく曲を繋げるレベルにまでは至っていることが分かっていただけると思います。ゆくゆくは実際のライブでもこの技術を利用してキャラ自身がバーチャルライブを行うということを考えているでしょうし、声優がキャラの代わりにステージに立つ時代はもう過去になる日も近いのかもしれません。

さらにこの技術を活用する大きな利点が、リモートでも現地に近い体験価値を得られるということ。今年はCOVID-19の影響下にあり多くのライブが配信で行われるという事態に見舞われましたが、僕は今後もこの配信ライブという形態は残していくべきだと思っています。その理由として地方は都市部に比べて圧倒的にイベントの機会が少なく、遠征には多くの費用と労力がかかるということがあります。こうした現状に対し、配信の体験価値の向上は大きな意義を持つはずです。BanaDIVE™AXではAIが楽曲を解析しそれに即した演出を自動的に行い、さらにそれをAR技術を用いて臨場感を高めるということを行うようで、配信でも同様にARによる演出を行うことを構想しているようです。ちなみに電音部の世界には「FAIHS」と呼ばれる全自動演出システムがあり、その開発元が「ニューコム・エンターテインメント」であることから、同じくバンナムが展開する「UGSFシリーズ」との関連が示唆されることに......

このように、単に新しい音楽を提案するだけでなく、最新の技術の実験・応用を行い、新たなエンターテインメントのスタイルを模索するということも、電音部の目指しているところの一つなんじゃないかと思います。

 

 

おわりに

今回はメディア展開という視点から、電音部についての考察、ならびに少しばかりの提案をさせていただきました。とりあえず、僕が持っている希望は

もっとたくさんの人にクラブに来てもらうための導線を作りたい!

っていうことなんです。先日クラブイベントで統括プロデューサーの方にお会いして前回の記事を読んでいただいたお礼をしたんですが、やっぱり同じように本当にクラブが好きな方なんだなって感じがしました。実際僕も今のようになるまではパリピばっかの怖い場所なのかと思ってたりもしたんですけど、本当に音楽が好きなだけのオタクはちゃんといるし、1人でいたって別に何の問題もないんです。フロアで踊り続けててもバーカンで酒飲んでても、迷惑さえかけなければ何でも楽しみ方は自由な場所なんです。先日のAOFでは16000人がインターネットの向こうで音楽を聴いて盛り上がったわけですが、あれと同じ雰囲気をそのままリアルイベントに持ち込んでいってくれればいいと思うし、そのための場を作る手助けを、可能なら仲間たちと一緒にやっていければいいのかなって思ってます。

やっぱり何よりファンと公式が一体になってコンテンツを作っていけるっていうのが一番電音部の魅力であり温かいところだし、俺にもやれます!やらせてください!っていう思いが強いです。コンテンツを盛り立てていけるオタクであり続けたいですね。

 

次回!シブヤエリアの曲が出たらこれも速攻で上げます!っていうか今残っている面子的にも確実にシブヤが最推しになるんだろうなって感じがあるので。clubasiaでお馴染みの人達をちゃんとシブヤで起用してくるのもやっぱり抜かりないんですよ。。。

あと次は世界観の考察も、楽曲派なりにやっていきたいですね。シンギュラリティ後とか絡んできてかなりサイバーパンクなことになってるのと、あとさっき言ったUGSFシリーズとの関連性とかも、まだまだこのコンテンツは謎だらけなので想像が膨らみます。

 

何とか!何とか前回よりはコンパクトに収まった!1エリア分しか書いてないのに前回より長くなったらどうしようって感じですからね。。。とはいえまたまた限界オタクの怪文書ができてしまったことに変わりはないですね。読んでくださった皆さんありがとうございました、というかお疲れ様でした。。。まだあと1本あります、次回もよろしくお願いします。。。

 

あ、最後に。バンナムの回し者ではありません!!!そこだけよろしく!!!!!

9月のお気に入り曲紹介 その1

こんにティア~!

 

いやー、久しぶりに記事が伸びて嬉しくなっちゃいましたね。ブログ、伸びると自己肯定感もモチベも上がるよね... いやほんと、たくさん読んでくださってありがとうございました。あとフォロワーも増えました。ありがとうございます。

9月もどんどんいい曲が出てきているので印象的だったものを紹介していきたいと思います。またゆる~くお付き合いください。

 

 

I am who I am - 鹿乃

作詞:鹿乃 作曲・編曲:Nor 9月2日発売「なだめスかし Negotiation」c/w曲

 

7月に紹介した宇崎ちゃんアニメのOPのカップリングとして収録された曲で、プロデュースは以前にも「光れ」で編曲を担当されたNorさんです。電音部ハラジュクエリアの楽曲がリリースされたのはこの翌週なのでNorさんとしては2週連続の楽曲リリースになりますね。この曲は鹿乃さんは「今までのイメージとはガラッと変わった曲」と予告していたんですが、まさにその通りでした。Norさんのサウンドとしてもかなりこれまでのイメージとは打って変わってきたなという感じ。電音部の曲がドロップを除いて全面的にらしさを出してきてたのとは割と対照的だと思います。「私は私」という曲名が示す通り自分らしくあろうという決意が鹿乃さん自身の言葉で綴られていて、ゆるくて可愛い感じの表題曲とのコントラストが印象的です。サウンドもTrapなどの要素を組み込んだまさに先端のダンスミュージックで、Norさんの持ち味のKawaii系とはまた違ったスタイリッシュな楽曲に仕上がっていると思います。

またNorさんは月末にも三月のパンタシアへの楽曲提供も控えていて、今かなりメジャーに積極的に進出しています。他にも今期にYUC'eさん、来期にはYunomiさんが立て続けにアニメ主題歌をリリースするなど、今年に入ってこのクラブ界隈から新たなムーブメントがどんどん起きようとしていて、おそらく電音部もその一つでしょう。とても楽しみですね。

 

 

くもりぎみ - CYNHN

作詞・作曲:渡辺翔 編曲:笹川真生 9月9日発売

 

先日アニソン派!でも言及され、今アニソン楽曲派界隈から急速に注目度を上げているCYNHNの新曲です。編曲はシンガーソングライターMao Sasagawaとしても活躍する笹川真生さんで、CYNHNの楽曲への参加は「解けない界面論」に続き2作目です。この曲の特徴が8分の6拍子であることと6341のコード進行で、かなり哀愁を感じる要素になっている気がします。あと個人的に君の名は。の頃のRADWIMPSの音使いと少し似ていたっていうのも哀愁を感じるところではあります。またこの曲、すごくいいなって思った部分があって、それが1番と2番のサビの歌詞とそれに対応した歌い方をしているところなんですよ。1番が「絶えず絶えず空曇ってばっかの僕だ」で「T」「B」みたいな硬い感じの子音で、2番は「読んで読んでもっと空覆いつくして」で「Y」「O」と柔らか目の発音で、1番はかなりアクセント強めで刻むように歌うんですが2番はなだらかに歌っているんですよね。かねてから作詞家としての渡辺翔さんには一目置いていましたが、もしここまで計算のうちだったとしたら本当に恐れ入ってしまいます。

CYNHN、楽曲、歌唱のレベルの高さはもちろん、歌の内容自体も結構内向的なものも多いので、あのキラキラしたアイドルソングはちょっと、、みたいな方にも自信を持ってお勧めできるのが良い所です。ぜひに。

 

Gravity - BUMP OF CHICKEN

作詞・作曲:藤原基央 編曲:BUMP OF CHICKEN & MOR 9月10日発売


BUMP OF CHICKEN「Gravity」

藤原基央、結婚おめでとう!!!!!!!

藤原基央も結婚とかしようとしてたんだ...っていう純粋な驚きがデカいですね。チャマの不倫騒動はまぁ...チャマだしな......くらいに思ってなくもないんですが。

BUMPのすごいところってバンドの音はすごい勢いでアップデートしてるのに表現の芯そのものは20年間一度も変えてないところかなって思ってます。この曲もエレクトロニカのような具体音を入れていたり、本格的な編成のストリングスを入れていたり、バンドの音楽としてはかなり挑戦的なものだと思うんですが、それでも確かにこれはBUMPの歌だってすんなり受け取れる。当たり前のようでめちゃくちゃすごいと思うんですよこれ。ただでもこの曲は藤原基央が「結婚した」ことによってより表現に重みが増してるのかなって思うところもあります。「見つけた言葉いくつ繋げたって遠ざかる 今一番伝えたい想いが胸の中声を上げる」なんて歌詞を今まではこの人は人生何周目なんだみたいな心持ちで聴いてたと思うんですけど、結婚したって聞いた後で聴けばああ、この人も同じ人間なんだなみたいな感情になるんですよね...分かってもらえるだろうか...

思い思われふりふられ、実はまだ見てなくてですね...早く見に行かないとな...

 

作詞:橋本鍾愛、生亀貴之 作曲・編曲:Snail's House 9月18日発売


【獣神化記念!新曲公開】 Two for all「LINK」ミュージックビデオ(MV)【モンソニ!|モンスト公式】

モンスト全く分かんないんですけどSnail's Houseの楽曲ということで紹介... なんか今回Norさんの楽曲も紹介してたり聴いてる音楽全体が電音部に寄ってるのバレバレですね。

いや、Snail's House、もといUjico*さんが書いた声優ソングを聴ける時代に突入してしまったなんてこんな幸せなことがあるのか...? マジで10年に一度のサブカルソング大変革期に立ち会えてるかもしれないことへの感慨深さが止まらない... Kawaii Future Bassの雰囲気を維持しつつもさらにDrum'n'Bass、IDMの要素を取り入れたサウンド、彼が5月にリリースした楽曲「Twinklestar」と雰囲気が近いです。電音部のPrincess MemeismがかなりKawaiiに特化していたのに比べたらスタイリッシュな仕上がりで、音の振り幅かなりあるなって思います。歌っているのは本渡楓さんと石原夏織さんなんですけどお二方ともkzさんの楽曲も歌ったりしていることもあってかエレクトロサウンドとの相性抜群ですね。インターネットのクラブミュージックもさすがに5年も経つとある程度飽和というかパターン化されてきてしまう節はあるのですが、それがアニソンに持ち込んできてもらえる分には新鮮な気持ちで聴けるのと、ジャンル間の融合によって新しいサウンドが生まれてくることへの期待の意味でも、トラックメイカーにどんどんこっちの音楽作ってほしい気持ちです。

 

 

4曲とちょい少なめですがあともう1本書きたいのでとりあえず今回は終わり!w

 

ところで皆さん、「いただきバベル」はもう聴きましたか????


電音部-港白金女学院-『いただきバベル (Prod. ケンモチヒデフミ)』試聴動画

いややばない??????アザブエリアは80sコンセプトって聞いてたんですけどバチクソかっこええやんこれ... ケンモチヒデフミさん恐れ入った...

前回の記事、ほんとにたくさんの方に読んでいただきありがとうございました... アザブ、シブヤについても曲が出揃ったところで前回以上のボリュームの記事を書きたいと思います。2記事合わせたら2万字いくぞこれ... もういっそこれ卒論ってことにならん?ならん了解 とにかく自分で言うのもなんですがこの記事、読んでもらえればより電音部の楽曲を深く楽しんでもらえると思います。。。

letia-musiclover.hatenablog.com

 

 もうその1ってタイトルにしちゃったので後に退けないのでもう1記事今月中に書くぞの気持ちです。しばしお待ちを...ということで今回もお付き合いくださった皆様方へ感謝でございました。。。次回もよろしくお願いします、、、

「電音部」ここまでの感想とこれからへの期待

こんにティア~~!

9月だって言うのにまだまだ暑すぎワロタ、この先どうなっちゃうんでしょうね......

 

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さてです。。もはや僕の生きる希望と化しつつある最強トラックメイカーを引っ提げたバンナムのIP「電音部」が8月末ごろからついに、ようやく、本格始動してくれまして...ありがとう世界... で、気になる出来栄えだったんですけど、

 

完全に期待の斜め上を行かれた。。。。。。

 

いやその、コンテンツ発表時点であんな界隈のビッグネームの名前ずらっと並べられたらそりゃハードル上がるじゃないですか。そのコンポーザーたちを見事に適材適所に配置してそれぞれのイメージにあったものを作りながら、音楽的にも今の最先端のクラブカルチャーの中で通用するハイセンスなものが作られていて。完全に「強いは正義!!!」って気持ちにさせられてしまった...

今回はとりあえず今公開されているアキバエリア、ハラジュクエリアについてエリアとしての所感と現在公開されている7曲についての感想を書いておこうかと思います。あと今後出る2エリアの展開予想なんかもちらっと。

 

 

アキバエリア

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アキバエリアの設定はクラブカルチャー黎明期に活躍したものの、現在では他3エリアに一歩遅れを取っていること、ライブパフォーマンスを意識したDJを行っていることというのがありますが、その設定が楽曲にもすごくよく出ていた気がしました。コンポーザーはアニソンとクラブミュージックをまたにかけて活躍するkzさん、TAKU INOUEさん、佐藤貴文さんに加えて、おしゃかわポップで今急速にネットで注目を集めるTEMPLIMEという布陣。この3人の中にTEMPLIMEが混ざる構図がかなり面白いですね。

楽曲は総合的にクラブミュージックとアイドル・アニメソング、それぞれの文脈の交点を意識した、いい意味で大衆性の残ったサウンドが特徴的で、生の楽器もふんだんに使った曲が出てくるのはおそらく4エリアの中ではここだけなんじゃないかと思います。コンテンツの顔であり、同時にイレギュラーでもあるっていう構図もこのアキバエリアの魅力の一つになりうるんじゃないかと思いますね。

 

Favorite Days - 日高零奈(CV. 蔀祐佳)

作詞・作曲・編曲:kz(livetune) 再生時間:3分36秒

Favorite Days

Favorite Days

  • 日高零奈(CV:蔀 祐佳)
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 最初のエリアのセンターキャラの楽曲、要するにコンテンツを象徴する一曲ですね。kzさんはこれまでも、ナナシス「Star☆Glitter」やアイナナ「MONSTER GENERATiON」などコンテンツの始まりの曲を手掛けている他、代表作であるTell Your WorldやVirtual to LIVEもそれぞれ初音ミクにじさんじを象徴する楽曲です。このFavorite Daysもクラブという場所に対する愛を歌ったまさしくビッグアンセムだと、そう思いました。この曲、とにかく歌詞が素晴らしい。「大好きなものを集めて 君に届けよう 途切れた音じゃ聴こえない この日だけの奇跡」という歌詞がまさにDJという文化を要約していると思います。mixってその人の大好きを集めて一つにするものであって、本当にそれをストレートにまとめ上げてくれたなっていう感じ。「あれもこれもと選んだパーツ ジョークも加えて」この歌詞、この楽曲が初公開されたAOFの際にギバラ(VTuberの御伽原江良さん)の奇声をサンプリングしたJungleを流していて、あれ伏線だったんですか!?になりました。DJ、音楽は自由という電音部のポリシーすらも体現していて、これ以上ないアンセムです、本当に。曲の印象は、メロディはシンコペーションによってリズミカルさを生み出していて、他kzさんの曲でそれがすごくよく出ていたのがClariSnexusですね。nexusも「繋ぐ」というのが大きなコンセプトなので、この2曲の繋ぎは文脈的にも最強かもしれないですね。編曲はこの可愛らしい曲には似つかない強いキックとGarageを意識したようなビートが印象的で、クラブミュージックとしてもしっかり通用する仕上がりです。やっぱり最近のkz曲はことごとく強いですね。本当に最高でした。

 

Mani Mani (Prod. TAKU INOUE)- 東雲和音(CV. 天音みほ)

 作詞:MCTC 作曲・編曲:TAKU INOUE 再生時間:5分5秒

Mani Mani

Mani Mani

  • 東雲和音(CV:天音みほ)
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 アキバエリアで個人的に音楽的に一番強いなって思ったのはこれですね。発売当日にFavorite Daysを抑えて一番人気になっていることからもその強さはうかがえると思います。電音部というクラブミュージック主体のコンテンツに対してここまでふんだんにジャズ・ファンクの文脈を取り入れ、なおかつクラブミュージックとしてのアイデンティティを損なわない曲を作れるのはまさしくイノタクさんしかいなかったと思います。初っ端から妖艶なサックスが鳴り響く曲構成にはAOFで初めて披露されたときから完全に虜になりました。コード進行を見てもテンションコードや田中秀和さんを中心に流行しているaugコードを多用していて、通常のクラブミュージックではなかなか見られないユニークな展開を構築しています。その中でも衝撃的なのがセカンドドロップ。怒涛のサックスソロで魅せるというのは本当に度肝を抜かれたというか、電音部でこんなことやっていいんだ。この手のジャンルの曲としては長い5分を超える曲ですが、その長さが苦にならないどころかずっと聴いていたいという感覚を与える一曲です。そしてこれだけでは収まらず、歌詞についても全くスキがない。この歌詞については大人気ブロガーであるフォロワーのめがねこさん(id:meganeko_mink)も言及していましたが韻の踏み方がとにかく秀逸で、「ダーリン ダーリン」⇔「まにまに」だったり、「もっと『歪な』『秘密が』欲しいの」だったり、シンコペーションのリズミカルなメロディと合わさって展開にテンポ感を与え、さらに魅力を引き立てる一因になっています。とにかく全編において、イノタクさんの作家性が惜しみなく発揮された傑作だと感じました。

 

アイドル狂戦士 (feat. 佐藤貴文) - 茅野ふたば(CV. 堀越せな)

作詞・作曲・編曲:佐藤貴文(BNSI) 再生時間:4分38秒

アイドル狂戦士 (feat. 佐藤貴文)

アイドル狂戦士 (feat. 佐藤貴文)

  • 茅野ふたば(CV:堀越せな)
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 こちらもまたMani Maniとは別ベクトルで電音部の中では異彩を放つ仕上がりの曲ですね。茅野ふたばちゃんは普段はシャイだけどステージに立つと活気あふれるアイドルに変貌するという二面性を持つキャラクターなんですが、この楽曲ではそんな彼女の後者の一面がボーカル・サウンド両面で強調されています。曲中シャウトを多用するような曲はトラックを聴かせるクラブ界隈ではまずないでしょうし、その大迫力のボーカルに負けないハードコアの要素を取り入れた強烈なサウンド、完全にラウドロックのそれと思しきギターソロだったり、これもやっぱり電音部でこんなことしていいんだみたいなとても普通のクラブミュージックからはかけ離れたとんでもない曲ですね。もちろん全部褒めてます。この曲、サビの巻き舌がトラックの魅力を何倍にもしていると思います。普通に「お前ら頭振れ」って歌われるより「お前ルルァ頭振ルルェ!!!」って歌われた方が絶対聴いてる側としては頭振りたくなるじゃないですか。このボーカルディレクションはマジですごいと思います。あとこれはちょっとした表記の話なんですけど、アイドルマスターの時のクレジットがBNSI(佐藤貴文)なのに対してこの曲が佐藤貴文(BNSI)なのマジで解釈の一致なんですよね。電音部のより作曲家を強くフィーチャーしていく姿勢がこういう細かい部分にも出ているなって気がします。

 

アキバエリアはあとTEMPLIMEが担当するユニット曲「Hand Over」がありますが、正式な発売がまだということで今回は割愛で。断片公開されている段階での感想を言うと、メロディはある程度アイドルソングに寄せつつも、アレンジは一切妥協のないTEMPLIME流Garageに仕上がっていて、ソロ3曲ともまた方向性の違う面白い曲になるんじゃないかと期待しています。

 

 

ハラジュクエリア

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ハラジュクエリアは最近シブヤエリアから独立した区画であり、ここに校舎を構える神宮前参道學園もシブヤの帝音国際学院の受験戦争の熾烈化への対策として創設された姉妹校ということもあり、このハラジュクのユニットは3エリアの中でもとりわけシブヤに対する対抗心を燃やしている設定がなされています。メンバー3人も和気藹々としてチームワークが取れていたアキバとは対照的に圧倒的個性で攻めるタイプのキャラクター達で、それぞれ闇の深い濃いキャラ設定があるのも魅力です。コンセプトは原宿というだけあってやっぱりKawaiiが売りで、それに対するコンポーザーもYunomi、Snail's House、Nor、Moe Shopとこれ以上ない布陣で攻めています。クラブミュージックとしての評価のみで言えばアキバ楽曲の数段上を行っていて、それはもちろん制作陣も狙ってのところだと思います。

 

Hyper Bass (feat. Yunomi) (ユニット曲)

作詞・作曲・編曲:Yunomi 再生時間:2分33秒


電音部-神宮前参道學園-『Hyper Bass (feat. Yunomi)』試聴動画

 

Kawaiiサウンドでお馴染みのYunomiさんがハラジュクエリアに提供するのは容易に予想がつきましたが、実際に作られた曲は想像していたものとは全然違いましたね... 最初聴いて腰を抜かしました。少ない音数で圧倒的低音のサブベースを利かせるサイケデリックなTrapになっています。ラップのようにまくしたてるボーカル、そしてウィスパーボイスと延々サブベースを鳴らし続けるドロップ、さらにセカンドドロップは展開を変えてゲーソンのような旋律を見せたり、わずか2分半という再生時間の中でこれでもかというレベルで多彩な展開をぶつけてきていて、あまりの先鋭性に理解が追い付かないレベルでこの曲はとんでもないです。唯一の欠点がベースが低すぎて安物のスピーカーだと出せないとかなのでほんと笑っちゃいますね。セカンドドロップ以外すべて単一のコードで構成されているのもメロディが重要な要素だったアキバの楽曲とは対照的です。そしてこの曲、トラックだけじゃなくて歌詞もとんでもない。「ほらほらまた来た傷だらけバンビ」っていうのはおそらくシブヤに落ちて入学してくる受験生を指していて、併願校という地位に甘んじる学園への自虐としても機能してますね。そもそもハラジュクのセンターキャラである桜乃美々兎ちゃんは元々シブヤを受けて落ちたコンプレックスを引きずり続けているので、より強烈な皮肉になってるんですよね。そして「よかったね手前で降りなくてあんた つまりええとこれは外回りの場合」のフレーズが決定的でして。山手線外回りで原宿の手前は渋谷。この表現の仕方のセンスがYunomiさんの真骨頂というか、流石多くアイドルソングをプロデュースしてるだけの手腕がものすごく光っている歌詞だと思いましたね。とはいえ最後のアナグラムとかまだまだ不可解な点も多いので、今後の展開でこの答えを解き明かしてみて...って感じなんですかね。まぁすごい。バンダイナムコのIPから同人音楽でも前衛的みたいな曲が出たのは本当にすごいですね。

 

Princess Memeism (Prod. Snail's House) - 桜乃美々兎(CV. 小坂井祐莉絵)

作詞:OZONE 作曲・編曲:Snail's House 再生時間:3分26秒

Princess Memeism

Princess Memeism

  • 桜乃美々兎 (CV: 小坂井祐莉絵)
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  • ¥255
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 美々兎ちゃんの曲をKawaii Future Bassの祖であるUjico*/Snail's Houseさんが手掛けるの、それなんだよな!!感が半端ないですね... むしろKawaiiをコンセプトにしているハラジュクエリアの中でも完全なKawaii Future Bassを仕込んできたのはこの1曲だけで、あとは前述のHyper Bass含めバラエティ豊富に攻めてきたの、本当に電音部の音楽コンテンツとしてのレベルの高さを実感するんですよね。まずイントロの機械的加工が施されたボーカルとジャジーなコードを鳴らすエレピとのミスマッチが絶妙にはまっていて、開始2秒で完全に世界観に引き込んでしまうだけの力があります。基本のコード進行がF/B♭→Csus4/A→Gm→Gm7/C(2回目F△7)ですかね、すごくおしゃれです。あとピチカートの音色とかを使っているのも可愛さを引き立てる一因になってるんですね。この曲もかなりセカンドドロップがキモで、調そのものはFメジャーで変わってないのにシンセのリフだけがCメジャーとか、なかなかすごいことになってます。そのフレーズ自体はあ~~Ujico*さんの音~~!ってなるんですけど笑。そして、やっぱり歌詞も素晴らしいんですよ。彼女の「自信家」と「劣等感」の両方にちゃんとフォーカスしているんですが、本当にすごいのが「"Kawaii"を奏でる 世界が私に染まる」ってところで。この一節、桜乃美々兎っていうキャラクターと作曲者であるUjico*さんの共通項なんですよ。両方に対して理解がないとこの言葉を導き出すことはできなかったんじゃないかと思います。Kawaii Future Bassというカルチャーを全身で体現しているのがこの曲なんじゃないかと、まさしくそう感じます。

 

ミルキータイムライン (Prod. Nor) - 水上雛(CV. 大森日雅)

作詞・作曲・編曲:Nor 再生時間:3分33秒

ミルキータイムライン

ミルキータイムライン

  • 水上 雛 (CV: 大森日雅)
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 実を言うとハラジュクエリアのコンポーザーの中でNorさんだけは予想できなかったんですよね。NorさんはどちらかというとKawaii系というよりかは割と鋭めなFuture Soundを作るイメージがあったので、ここで来るのは実はちょっとびっくりしました。この曲はFuture Bassとは異なってGlitch Hopと呼ばれる6連符基調のリズムと太めのベースラインが特徴的なEDMジャンルの影響が強い楽曲で、特にドロップでその傾向が顕著になります。少しの幼さを感じる可愛いボーカルといかついドロップのギャップがかなりこの曲の魅力を形作ってるんじゃないかな。特にセカンドドロップ。本当にやばいです。この曲可愛い~~のノリで聴いてたら間違いなく殺されます。てか電音部、全体的にセカンドドロップやばすぎませんか?そんな雛ちゃんを形作る2つの性格は「利己的」と「孤独」らしいです。ミルキータイムライン、まさにそんな雛ちゃんの孤高の楽園って感じがする歌詞です。てかNorさん日本語の語彙やばすぎひん?元々は韓国の方なんですよね...マジですごい。Norさんが手掛けたGlitch Hop(と言っていいのか?)では他にKizuna AIの「miracle step」やbeignet(YUC'eさんとのユニット)の「Tulala Story」も名曲なのでぜひおすすめです。というか普通に繋ぎで使える...

ハラジュクエリア、全体的に曲の長さが短めで一番長いこの曲(3:33)ですらアキバの一番短いFavorite Days(3:36)以下なんですね。こういうところに世相が反映されているというか、あくまでアニソンに源流を置いているアキバとの文化の違いを垣間見れたりして面白いですね。

 

good night baby (feat. Moe Shop) - 犬吠埼紫杏(CV. 長谷川玲奈)

作詞:SEIJ 作曲:Moe Shop/SEIJ 編曲:Moe Shop 再生時間:3分32秒

good night baby (feat. Moe Shop)

good night baby (feat. Moe Shop)

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 最強のティザーBGM、満を持して解禁――。

いやもう、この曲の解禁をプロジェクト発表初日に公式サイトで聴いてからずっと楽しみにしてました。この曲は二次元コンテンツの楽曲とは思えないほど「Moe Shopの楽曲」そのものだったので。その反面、あまりにインストの段階で完成されすぎていたのでこれに歌がついて果たしてどうなるのかっていう不安もあったんですが。で、いざボーカルがついたら、インストだった時の5000倍神曲になった。ロディアスな部分あり、ラップありで、ラップ楽曲だと過去にバーチャルデュオ・KMNZに提供した「Augmentation」っていうハチャメチャにいい曲があるんですが、下手したらそれすら上回るとんでもない仕上がりで持ってこられてもはやバグですよ。「バビロン進むdecomposition オワコンワロタこのsituation」とかいう言葉遊びも韻踏みも完璧な歌詞何食ったら思いつくんだ?この紫杏ちゃんは口には出さないけど中に物凄い嫉妬心を抱えてるっていう設定があるので、この歌詞が彼女の心の声だとしたらマジで100点満点の500億点なんですよね。これ、クラブミュージックコンテンツということで当然最重要視されるべきなのは編曲なんですが、もっとオフィシャルに作詞家をキュレーションしていくのもしっかり需要あると思うのでぜひご検討願いたいですね。

曲の方はもはや従来のキャラソンの常識をもはや1ミリも掠ってないといっても過言ではないです。キャラソンって音域を1オクターブ前後に抑えるのが鉄則らしいんですけどそんなのガン無視して2オクターブ超えちゃってますからね。それをちゃんと形にする長谷川さんのレベルが高いってことですね。いやもう、一生Moe Shopに勝てん。フランス人のトラックがここまで日本人の耳に馴染むの本当に何?本当に最強でしたありがとうございます。

 

 

全体の感想と今後の予想

感想ですか?一言で言いますか。

このコンテンツ、楽しすぎ!!!!!!!!!!

ここまでで曲発表してるトラックメイカー、みんな俺の曲を聴け!!!状態なのでマジで楽しいですよ。リアルにトラックメイカ天下一武道会だし電子音楽界のスマブラですよこれは。誰がここまでやれと言った(歓喜)

 

で、残るエリアがアザブとシブヤですね。アザブは元々古くから栄えていた土地が再開発によってさらに発展しているという舞台設定のほか、出演声優も他二次元アイドルコンテンツからの選抜ということで4エリアの中ではおそらく最もブランド力を有していることからすると、レトロフューチャー的な趣向で攻めてくる線が有力なんじゃないかと踏みました。となるとコンポーザーも電子音楽アイドルソング双方に造詣の深いSigN(早川博隆&Shogo)、tofubeats、パソコン音楽クラブ辺りが濃厚なような気がします。特にアキバエリアに対する対抗馬になり得るんじゃないかと。

それに対してシブヤはクラブ文化の熱狂と共に急速に発展していること、さらにはキャストにコンテンツとしては新興勢力であるVTuberを起用していることからも、他の3エリアとは明らかに異質な性格を有していて、楽曲もかなり未来志向なものになる気がします。さらに渋谷にはこの電音部に参加する多くのトラックメイカーの土壌であり、彼らが一堂に会するイベント「暴力的にカワイイ」の会場でもあるclubasiaがあります。となるとやはりそこに所縁を持つ先鋭的なコンポーザーを起用する線が濃厚ですかね。YUC'e、KOTONOHOUSE、PSYQUIといった面々ですね。こうなるとシブヤとハラジュクでYunomiさん、YUC'eさんが共同で主宰する未来茶レコードの代理戦争になるので俄然そっちのオタクとしては楽しみですね。ただAiobahn、周防パトラ辺りが中性的な作風を持っているので読めないところではあります。特にAiobahnさんはasiaに所縁を持ちながら熱狂的なアイカツオタクでもあるという、経歴的にもどちらにいてもおかしくはないので...

 

 

ひえ~!好きなコンテンツについて熱く語ってたら8500字になっちゃった!正直ここまであるコンテンツに肩入れしたのは本当に久しぶりだし、何なら誕生から追ってるっていうのは初めてのことかもしれないので、これ書いててめちゃくちゃ楽しかったんですよ。。。まだここからどうメディア展開していくのかは未知数とはいえ末永く続いていってほしいし、アニメ業界にインターネットの電子音楽が進出する起爆剤になってほしいし、それこそ大企業のコンテンツでオールナイトのイベントとかやれたらもう画期的だと思うんですよ。色んな意味で色んな期待をこの電音部にしているし、そのために全力で推していきたい所存ですね。そんな感じです。本当にこんな限界オタクの長文を貴重な時間を割いて読んでくれた皆さん、ありがとうございます。。。